中国はまもなく旧正月を迎え、大量の出稼ぎ労働者が帰省する予定です。中国当局の予測によると、40日間で延べ90億人が移動するとされています。年間で最も多くの人が移動するこの時期に、中国中部と東部では連日の豪雪と急激な冷え込みが発生しました。高速道路で数十時間立ち往生している人がいれば、本来15時間の旅程が、最終的に4日間もかかって、目的地に到着した人もいます。
中国気象台は4日朝、中部と東部地域に対して大雪、強風、濃霧などの広範囲な雨雪天気警報を発令しました。4日と5日には安徽省、江蘇省、山東省などの局地的な地域で大雪が予想され、新たに積もる雪の深さが2から8センチメートル以上になると予測されています。
厳しい天候の影響で、多くの地域で列車の遅延や飛行機の欠航が続出しています。
2日に湖北省荊州から漢口へ高速鉄道に乗り、翌日イギリスへの飛行機に乗る予定だった王さんは、高速鉄道で立ち往生し、車内は停電して暖房や温水、照明がなく、非常灯のみが点灯していました。
王さんは中国メディアに対し、「車内の人々は寒さに耐えられず、眠ることもできなかった。スタッフはインスタントラーメンや粥を無料で提供しましたが、温水はなく、携帯電話も充電できなかった」と述べました。列車は3日の午前中に運転を再開したのですが、すぐに止まってしまい、結局、元々1時間ほどかかるコースは、15時間もかかりました。王さんはイギリスへ帰る便に間に合わず、航空券を変更するのに2000元(約4.1万円)かかりました。
武漢鉄道局は3日夜、多数の列車の運行を取りやめると緊急通告を発し、市民に対し、駅に行かないよう呼びかけました。
一方、雨雪が高速道路の走行を難しくし、交通事故の発生頻度が高くなっているため、高速道路が混み合っています。現在、安徽、河南、湖北などの省で数百の高速道路入口が一時的に閉鎖されています。
(翻訳・吉原木子)