伝統的に、中国新年の年末年始の料理には豚肉が欠かせません。豊かな生活を象徴する豚肉は、様々な美味しい料理に加工されます。干し肉にするだけでなく、多くの家庭では新年を迎える前に紅焼肉(豚の赤煮)を作るのが習慣です。

 そのため、西暦の年末から旧正月前まで、豚肉の消費が盛んな時期になります。需要が強いため、生豚の価格も上昇し、商人たちはこの機会に高値で売り、新年を迎える準備をします。

 しかし、今年の豚肉市場は芳しくありません。北京で豚肉の商売をしている呉さんによると、豚肉の価格は一年前に比べて約20%下がったものの、彼女の売上は例年の3分の1に減少しました。

 豚肉供給業者の龔さんは、地元の建設業や繊維業の柱であった農民工が、例年1,000元ほど出して豚肉を買い、中国式ソーセージを作って、新年を迎えることが多かったが、今年は300元ほどしか買ってくれず、場合によってはまったく買わない人もいます。

 江蘇省李さんは、十数軒の食堂を経営しており、数多くの農民工に食事を提供しています。李さんは、人々が紅焼肉などの料理を食べなくなり、より安価な野菜だけを注文するようになったため、店は全く利益が出ないと述べました。

 以上のような現象は中国の労働者の賃金が下落し、消費能力が弱くなり、デフレを引き起こしていることを明確に示しています。

(翻訳・吉原木子)