経済不況が若者の就職に大きな打撃を与えており、より多くの大学卒業生は再び学校に戻り、大学より学歴が低いとされる専門学校に進学し、就職しやすい技術を身につけようとしています。

 中国メディア「第一経済」の報道によると、広東省嶺南職業技術学院は過去2年間で、大学またはそれ以上の学位を持つ卒業生150名以上を受け入れたといいます。これらの学生は主に心理カウンセラー、公共栄養士、健康管理士などを志望しています。同専門学校の教師である何さんは、「彼らの多くは北京、上海、広州、深センで働きたいと考えており、資格を取得すれば、新たな可能性を見つけることができます」と述べました。

 これらの大学卒業生が専門学校に行く理由について、何さんは、「市場の需要があり、これらの資格は専門学校で比較的安価に取得できます。また、今の大学生は、学歴はあるものの、専門技術はありません。就職する際、学歴と技術の両方を持つことは、競争力が一層高まります」と述べました。

 派遣会社で勤める呉さんは、「新型コロナ感染拡大後、中国経済は低迷しており、人々の月給は大幅に減少し、大学の学歴の価値も下がりました。有名大学の卒業生でさえ、初任給は少なくとも30%カットされました。かつて人気だった帰国留学生も人気がなくなりました。最も苦労しているのは一般の大学卒業生で、一線都市で仕事が見つかっても、月給はわずか5000元~6000元(10万円~12万円)程度です」と述べました。

 中国公式のデータによると、2023年の大学卒業生は1158万人に達し、2022年と比較して82万人増加しました。広東省嶺南職業技術学院に限らず、過去2年間に専門学校に通う若者が増えており、ソフトウェア情報工学、鉄道情報技術、資源環境などに関連する専門学校も人気を集めています。

(翻訳・吉原木子)