中国の李克強前首相は10月27日に突然亡くなりました。李克強が急逝する３週間前、彼の母校である北京大学では5人の教授が相次いで亡くなりました。不完全な調査によりますと、北京大学で2023年に少なくとも61人の教授が死亡し、そのうちの37人が中国共産党（以下、中共）党員だったということです。亡くなった人々には経済学者の厲以寧（れい・いねい）、中国科学院院士で北京大学の翟中和（てき・ちゅうわ）、53歳で北京大学物理学院元党委員会副書記の鄭涛（ていとう）が含まれています。

　北京時間10月27日8時6分、中国公式メディアは、中共前政治局常務委員であり、国務院前首相である李克強が2023年10月26日に上海で心臓発作を起こし、2023年10月27日0時10分に上海で死去したと発表しました。

　実は、李克強の急逝の前後、北京大学では少なくとも５人の教授が亡くなりました。

　北京大学経済学院は10月30日、中国共産党党員、民主同盟会会員、北京大学経済学院教授の唱瑞華（しょう・ずいか）が10月26日に北京で死去したと発表しました。

　北京大学薬学部生薬学科教授の鄭俊華（てい・しゅんか）が10月15日、米ニュージャージー州の自宅で亡くなりました。鄭俊華は中国国家重点学科である生薬学の学術リーダーの一人で、1994年から政府の特別手当を受けていました。

　北京大学児童青少年衛生研究所の教授である王守辰（おう・しゅしん）は、2023年10月15日に病気のために亡くなりました。北京大学電子学院のエンジニアである施永鑑（し・えいかん）は、2023年10月7日に北京で病気のために亡くなりました。

　中共党員で北京大学法学部教授の魏定仁（ぎ・ていじん）が10月6日、北京で死去しました。魏定仁は中国の著名な憲法学者で、中国法学会憲法学研究会の顧問、北京市法学会憲法学研究会の顧問を務め、1982年の憲法起草、1979年の選挙法改正、香港基本法とマカオ基本法の起草などの仕事に参与しました。

李克強の博士課程の指導教授である厲以寧が死去

　中共党員であり、中国民主同盟の元副主席で、北京大学哲学・社会科学のベテラン教授である著名な経済学者の厲以寧が病気のため、今年2月27日、北京協和病院で亡くなりました。

　厲以寧は1930年11月、江蘇省南京市に生まれ、1955年北京大学経済学科を卒業しました。卒業後は大学に残り、北京大学経済管理学科主任、北京大学光華管理学院院長を歴任しました。

　厲以寧は長らく北京大学で教鞭を執り、李克強の博士課程の指導教授でもありました。彼の学生には、中国の前国家副主席の李源潮（り・げんちょう）、第20回中央委員会のメンバーである陸昊（りく・こう）などの高官も含まれています。

　厲以寧は株式制度改革を率先して提唱し、証券市場の構築を推進し、市場メカニズムの下で「三次分配」の理論を提起しました。厲以寧はかつて李克強の経済改革策を支持する論文を執筆したこともあり、そのため、李克強が中国国務院総理に就任した初期には、その経済政策も厲以寧の影響を受けていると考えられます。

北京大学で教授61人が相次いで死亡しました

　不完全な調査結果によりますと、2023年10月26日までに、北京大学で少なくとも61人の教授が死亡し、そのうち少なくとも37人は中共党員である。亡くなった人の中には、中国科学院の院士で北京大学生命科学学院の翟中和教授や、北京大学物理学院の元党委員会副書記で技術物理学科の準教授の鄭涛が含まれています。

　2023年1月から10月までの北京大学の月別死亡教授数はそれぞれ、13人、11人、6人、2人、5人、3人、6人、7人、3人、5人となっています。
2023年10月26日までに、北京大学で少なくとも61人の教授が病死しました。公式の通報が遅れているため、実際の病没教授数はそれ以上かもしれません。

新型コロナ感染拡大で北京大学は深刻な被害を受けました

　2022年末に、新型コロナは中国で再び感染拡大し、北京大学、清華大学など中共当局が重要視する大学の教授たちが集中的に亡くなりました。しかし、中国当局は感染による死亡者数を隠蔽しているため、死因を公表せず、公式の訃報には彼らの死因について「治療が効果的でないため亡くなった」と書かれています。

　統計によると、北京大学は2022年10月31日から12月5日までの36日間で、退職した教授15人が亡くなりました。

　2022年12月22日、中国のネットユーザーが微博(ウェイボー)に投稿したスクリーンショットによると、北京大学は同日、3件の訃報を連発し、北京大学で2022年に亡くなった先生は101人に達したことが分かりました。

　一部のネットユーザーは、北京大学や清華大学のホームページに掲載された訃報情報をもとに、2020年から20223年までの訃報件数を比較したグラフを作成しました。それによれば、2022年12月までは月平均9件以下だった北京大学の訃報件数が、2022年12月には30件以上に急増したことがわかりました。

　「大紀元」の記者は北京大学医学部が発表した訃報を調べたところ、2022年12月の死亡者は18人で、前の11か月の合計（10人）を超えていることが明らかになりました。

　中共の宣伝によれば、北京大学はマルクス主義を伝える中国の最初の拠点だといいます。中共が第一回代表大会を開催した時点で、全中国には53人の中共党員がおり、そのうち北京大学で勤務・学習したことのある党員は21人で、全国の中共党員のほぼ半分を占めていました。参加者13名のうち、北京大学で学んだり働いたりしたのは6名で、毛沢東や張国燾も含まれていました。

　中共の源泉である北京大学の党員教授たちが集中的に亡くなったことは、新型コロナウイルスが中共を標的としていることの証明であると言えます。

　法輪功の創始者である李洪志は、大紀元に対して、新型コロナウイルスは中共を標的としていると語り、中共に盲従し、中共を擁護し、中共のために命を捧げる人々は、皆ウイルスに狙われていると述べました。

（翻訳・吉原木子）