中国東北部の遼寧省大連市では近年、多くの農家が偽の農薬で被害を受けています。農家が地元の管理部門に通報しましたが、管理部門は証拠を無視し、不合格な製品は見当たらないと主張し、立件できないと述べました。

 中国のネットユーザーが「微博(ウェイボー)」で暴露したところによると、遼寧省大連市の多くの農家は大連殿竜公司が販売した偽の農薬に被害を受け、何千万元もの損害を被ったとのことです。

 2020年から2022年にかけて、大連市金普新区の多くのさくらんぼ農家は、大連殿竜公司の農薬を購入して、使用したところ、一週間ほどでさくらんぼの葉が黄色くなり、落葉する現象が発生し、その後多くの木が枯死しました。各農家はさくらんぼの木の死亡による損失が500万元から数千万元に達しているといいます。

 損失を被った農家は地元の管理部門に通報しましたが、これらの部門はすぐに証拠や鑑定の処置を取らず、不合格製品は発見されないと主張し、問題の企業も処理しませんでした。

 農家たちは仕方なく自ら検査するしかありませんでした。その後、権威機関の検査報告を得て、殿竜公司が販売した農薬に隠れた添加成分があり、ラベル表示と一致せず、農薬が不合格であることを確認しました。

 しかし、農家たちは得られた証拠を管理部門に提出したにもかかわらず、当局は偽の農薬を販売したとして、立件しませんでした。一方、殿竜公司は逆に農家たちを訴えました。

 これに対して、多くのネットユーザーは、「信じられないことだ。これらの農家は自分で検査を行い、証拠はかなり強力なのに、地元の管理部門が処理してくれないとは…」、「これはいわゆる政経癒着だ」とコメントしました。

(翻訳・吉原木子)