パレスチナのハマス組織から数千人のテロリストが10月7日、ガザ地区からイスラエルに侵入し、地元住民に対して大規模な虐殺や誘拐を行いました。
このテロ攻撃の後、ハマスのスポークマンはイギリスのジャーナリストに対し、「この作戦は謎の国からの支援を受けています」と述べました。
この謎の国はどの国のことなのでしょうか?そして、どの国が国家権力を行使し、テロ組織を支援して民間人に対する大規模な虐殺を行うのでしょうか?
さまざまの兆候から、ハマスのスポークマンが言及したその謎の国家は、中国共産党政権である可能性があるとの指摘が寄せられています。
2023年4月27日、中国のソーシャルメディアプラットフォーム、ウェイボ(Weibo)に、元中国財政部の高官である廬麒元氏による謎の投稿が現れました。この投稿は「湾湾問題を解決する鍵は中東にあります」と主張しています。ここでの「湾湾(ワンワン)」は通常、中国国内で台湾を指す隠語として使われており、また中国のネットユーザーがネット上の検閲を避けるために使われる言葉であることから、台湾を指していることが明らかです。
この投稿では、「アメリカ軍は3つの前線で(同時に)作戦を実行することはできません。ウクライナ、台湾海峡、中東、どれも楽ではありません」と明確に述べられており、さらに「第6次中東戦争」が勃発する可能性についても触れていました。
この投稿は当初、あまり注目されていませんでしたが、ハマスが2023年10月7日にイスラエルに対する攻撃を開始した後、人々はこの投稿の内容に関心を寄せるようになりました。現時点では、この投稿者の考えが中国共産党の最高指導部層と偶然に一致していたのか、それとも、中国共産党の最高指導層がこの投稿の内容を見てハマスによるイスラエルへの攻撃を推進したのか、その関連性については明確ではありません。
10月6日の夜、つまりハマスがイスラエルに攻撃を仕掛ける直前に、中国のネットイース(網易)のウェブサイトに、アメリカに対するより露骨な脅迫的発言が現れました。その発言には「もし台海海峡に手を出すなら、私たちはイスラエルに手を出します」と明言されています。また、その投稿では、「中国が中東や南アメリカで影響力を拡大するにつれ、世界の形勢が劇的に変わりつつあります」とも述べられています。
最近、香港のベテランメディアパーソナリティである程翔氏は、弊社「看中国」とのインタビューで、次のように述べました。「ネット上で、パレスチナ人がハマスの攻撃を支持するデモの動画がたくさん広まっているのを見てきました。これらの動画には、多くのハマス支持者が中華人民共和国の国旗を掲げている様子が映っています。これは人々に、中国共産党がハマスの攻撃に何らかの関連があるのではないかという印象を与えます。
複数のメディアによると、ハマスの軍事部門の指揮官であり、イスラエル侵攻の主要な計画者とされているのは、ムハンマド・ダーフ氏です。アメリカ在住のウイルス学者である閻麗夢氏によると、ムハンマド・ダーフ氏はかつて中国の石家荘陸軍指揮学院で学んだ経歴があり、中国共産党から奨学金を受けたこともあるとの情報があると述べました。石家荘陸軍指揮学院は中国共産党陸軍の重要な訓練センターであり、陸軍兵器の研究開発基地でもあります。
閻麗夢氏はまた、ハマスのスポークマンが言及した謎の勢力は、中国共産党中央の対外連絡部の中東担当部門傘下の組織であると明かしました。さらに、ハマスと中国の総書記である習近平のオフィスと直接的な連絡手段があるとも述べました。
香港のベテランメディアパーソナリティ、程翔氏は、「ハマスの武装指揮官が中国共産党で訓練を受けたことがあるという事実から見ると、中国共産党が今回突撃襲撃事件と密接な関係にあると感じさせます」と述べました。
一方、アメリカ在住の個人メディアである李沐陽氏は、自身のYouTubeチャンネルで、イスラエルの医師がハマスのテロリストの遺体から中国共産党製のロケットランチャーの取扱説明書を見つけたと語りました。さらに、2009年にはドイツのメディアがハマスのロケット弾が中国共産党製であると報じ、2006年にはフランスのメディアも中国共産党とハマスの協力関係について指摘しました。
中国の王毅(ワン・イー)共産党政治局員兼外相は13日、北京で開いた欧州連合(EU)外相にあたるボレル外交安全保障上級代表との会議で、パレスチナ問題が中東問題の核心であり、根本的な問題は長年にわたりパレスチナ人に対する公正が行われていないことだと公に述べました。王毅氏はこの世界には不公正な状況が多く存在しますが、パレスチナに対する不公正は半世紀にわたり続いているとも指摘しました。
一方で、王毅氏は演説の中で、イスラエルにとってどのような「不公正」があるのかについての発言は一度もふれず、ハマスによる無辜の市民への攻撃や各国の人質の拘束についても非難の言葉を一切発しませんでした。
中国政法大学国際法の修士である頼建平氏は、「中国共産党は長らくハマスを明示的および暗示的に支援してきました。今回、このような大きな出来事(侵攻)が発生したにもかかわらず、中国共産党はハマスのテロ行為について非難の言葉を一切発表していませんでした。メディアの報道からも、公式な発言からも、その傾向が明確です」と述べました。
オーストラリア在住の学者である李元華氏は13日、希望之声の取材に対して、「中国共産党が今回の攻撃事件の黒幕であり、背後で暗躍しています。中国共産党は中東を混乱させ、自由世界のエネルギーや注目を引き寄せたいと考えています。これは中国共産党の非常に重要な狙いであり目的です。世界が混乱すれば、中国共産党が自身の影響力を拡大し、そして世界への覇権を争うのに都合が良いのです。それゆえ、中国共産党は世界平和を望んでいません」と述べました。
個人メディアである李沐陽氏は、ハマスのテロリストによる今回の攻撃を分析する中で、「現在、世界中でさまざまなテロ組織が出現しているのは、人々のモラルの低下、及びその基準が乱れ、心が腐敗しているからです」と指摘し、「この世の中で最大のテロ組織は中国共産党であり、それがこの世界の諸悪の根源です。中国共産党を根絶できなければ、ハマスのようなテロ組織が現れ続けるでしょう。なぜなら、それが中国共産党に必要なことだからです」と強調して述べました。
(文・黎宜明/翻訳・藍彧)