かつて急成長を遂げていた中国の新エネルギー車は、経済の不景気と激しい競争の環境で、破産を申請するメーカーが相次いでいる。

 

 中国メディア「快科技」の報道によると、かつて人気であった新エネルギー車メーカーの威馬汽車はこのほど、破産を申請したという。

 2012年5月に設立された威馬汽車は資本金が60億元(約1246億円)に達している。威馬汽車は中国の初期の新エネルギー車のメーカーの一つとして、過去には輝かしい時期もあった。しかし、様々な理由で売り上げが落ち込み、資金繰りが悪化した。

 2022年10月から、上海で約90人の消費者が威馬汽車に対し、同社の経営異常、店舗の閉鎖、自動車部品の供給ができないなどの問題を訴えていた。

 今年1月、威馬汽車の創業者である沈暉氏は微博で「生き抜く、家畜のように生き抜くのだ」と威馬の苦境を形容した。その後、閉店、操業停止、賃金未払いなどのニュースが相次いで伝えられた。

 威馬汽車に加えて、有名な北京現代も販売量の暴落で、重慶の工場を売却し始めた。

 北京現代の重慶工場は、2022年8月11日に初めて売り出され、売却価格は36.8億元(約764億円)であったが、締め切り日までに売却ができず、その後、2022年9月27日に再び売り出し、11億値下がりして、売却価格は25.8億元(約536億円)になった。

 中国国家市場監督管理総局欠陥製品管理センター品質保証部の賀興主任は、「不完全な統計によると、ここ5年間で中国市場から正式に撤退し、破産・倒産した自動車ブランドは40社以上に上った」と述べた。

 北京当局は、自動車メーカーが市場から撤退した後も10年分の部品を確保しなければならないと規定したが、実行するのは非常に難しい。特に生産量の少ない車種は部品不足の問題が特に深刻である。

(翻訳・吉原木子)