中国恒大集団の創業者である許家印が逮捕されたことで、波紋が広がっている。一部の分析家は、中国の不動産の崩壊が始まっている可能性があると分析した。
米国在住の実業家である孟軍氏は、「許家印が逮捕されたことは恒大が完全に崩壊したことを意味し、不動産時代が完全に終了したことを示している。しかし、恒大は不動産だけではなく、金融システムとも密接に関系しているため、この問題を軽視してはいけない。恒大だけでなく、今後、融創、碧桂園、遠洋を含む多くの不動産企業も倒産する可能性がある」とし、「不動産が鉄鋼材、セメント、木材、運輸、家電など五、六十の業界に関わっている。しかし、中国共産党はこの業界を適切に発展させず、むしろ不動産を権力者の蓄財の道具にしている。そのため、今は悪い報いしか得られない。恒大の崩壊は不動産業界全体の崩壊をもたらし、それに続いて全国の金融システムの崩壊を引き起こすだろう」と分析した。
孟軍氏はまた、北京にいる友人によると、別荘や四合院(中国で1世紀ごろに成立したとみられる、都市型の住居形式)を建設する大手不動産会社である「泰禾」もつい最近倒産した。しかし、中国メディアでは報道が制限されているということを暴露した。
注目すべきは、「澎湃新聞」など複数の中国メディアの報道によると、シャンハイ・チョントウ・ホールディング(上海城投控股股分有限公司)は人民武装部を設立し、上海警備区がその所管となると報じたことである。人民武装部は半軍事組織であり、すなわち、武器を持っている。
中国当局が地方に軍事武装を掌握させることは注目を集めている。一部の分析によると、人民武装部を設立したのは、未払い給与を求めに来る人々や「未完成物件」の対処を求める人々を鎮圧するためであるという。また、人民武装部が登場したのは大混乱の前兆であるか、または当局が再び軍隊で中国をコントロールしようとしている前兆であるとみている人もいた。
(翻訳・吉原木子)