中国各地で最近、教師、医師、警察官などの減給や福祉の削減のニュースが相次いでいる。
複数の中国メディアの報道によると、北京の同仁病院の医師らは8月の給料が大幅に減額され、業績ボーナスと夜間勤務手当が50%も削減されたという。医師らが直ちに病院に訴えを起こし、社会全体の高い関心を引き起こした。
同病院で働いている医師によると、給与の削減が突然発生し、給料日前日に通知を受けたという。
一部の医療従事者や専門家は、近年、病院の赤字が医師の給与削減の主な原因であると分析した。また、防疫などの業務量が増加したため、病院は日常的な感染対策に必要な保護機器や消耗品などを購入しなければならず、支出が増加している。
一方、広州市のある市民が明かしたところによると、彼の母親は広州市のある高校の退職教師で、退職金は8000元(約16.7万円)近くあるが、学校の退職者事務所は先週、すべての退職教師に最新の「教職員の退職金基準」書類に署名させる通知を出し、既に退職した教師の退職金が約50%削減されたという。
また、江蘇省揚州市では、公務員に2021年の業績ボーナスの返金を要求し、来年3月末までに完了するよう求める通知がネットに出回っている。
さらに、天津市の退職教師である顔さんは、天津市、南京市、大連市などで警察官の給与が2割削減されたと暴露した。「これは感染拡大の後に発生したことで、以前にはなかった公務員の給与削減、賞与金の返金要求が多くなった。『安定した職業』と言われる公務員も安定ではなくなった」
一部の分析家は、中国ではここ数年、各地で抗議が頻発し、政府が大量の警察を派遣して、抗議を鎮圧しなければならない。しかし、警察まで給与が削減されたら、今後、これらの警察官が各地の抗議を鎮圧することに協力しないかもしれない。最悪の場合、警察官も抗議の一員になる可能性もある。これは中国共産党の統治基盤を動揺させる。
(翻訳・吉原木子)