最近、習近平総書記がロケット軍指導層に対して行った大規模な粛清が国際社会の注目を浴びている。
習近平は7月末、新たなロケット軍司令官と政治委員を任命し、これは徐才厚(じょ・さいこう)と郭伯雄(かく・はくゆう)が失脚して以来、中国共産党(以下、中共)軍の幹部における過去10年間で最大の人事変更とされている。新たに任命された2人はロケット軍内部からではなく外部からであり、それぞれ海軍と空軍出身である。元ロケット軍司令官である李玉超(り・ぎょくちょう )は長らく行方不明となっている。
大紀元の報道によると、習近平がロケット軍を粛清した理由は、李玉超が習近平の暗殺計画を主導し、中共軍の数十人の指導者がこの計画に協力したという。
計画内容は、習近平が南アフリカのBRICSサミットを終えて中国に帰国する際、広西省に入った後、ロケット軍が習近平の専用機に攻撃を仕掛ける。
しかし、暗殺計画は失敗した。その原因は、李玉超の秘書である謝明生(しゃ・めいせい)が計画を漏洩したからである。謝明生は中共の国家安全部によって、李玉超の周りに配置された秘密エージェントであると言われている。
この情報は現時点で確認できないが、時事評論家の鍾原(しょう・げん)は、習近平は国外に出かけることを望まない一方、北京に滞在することも望んでいないと指摘し、過去3か月間で習近平専用列車での移動が明らかに増加していると述べた。
鍾原氏は、習氏は9月中旬だけ北京に滞在しており、外出の際は王小洪(おう・しょうこう)公安部長に付き添われていた。いろいろと厄介な問題を抱えている今、彼が各地を視察する余裕があるとは思えない。外出しても、列車しか使わず、行方をくらますので、安全を懸念しているはずだと述べた。
また、習近平の粛清対象はロケット軍だけでなく、装備開発部門もターゲットとなっている。
香港紙「明報」9月27日の報道によると、国防部長の李尚福(り・しょうふく)以外にも、調査対象となった高級将校には、初代ロケット軍司令官である魏鳳和(ぎ・ほうか)、軍事委員会装備開発部門の2人の副部長、および北海艦隊司令官の王大忠(おう・だいちゅう)も含まれている。さらに、複数の軍需産業企業の指導層も捜査の協力を求められているという。
習近平は再選を実現するために、かつて党内で台湾の奪還を約束した。しかし、彼は現在、軍隊を大規模に粛清しており、信頼できない人々を排除しようとしている。 元メディアマンの趙蘭健(ちょう・らんけん)は、習近平が軍隊を再編成する理由は、特定の軍事行動に備えるためであると暴露し、その内容は詳しくは分からないが、プーチンも関与するだろうと述べた。
(翻訳・吉原木子)