中国の多くの省・市のバス会社が従業員の給与を支払えず、運行を停止したのに続き、最近、雲南省昆明市地下鉄で 従業員の給与未払いのことが暴露された。一部の専門家は、中国経済はすでに危機的な状態にあると分析した。
昆明市地下鉄の公式アカウントでは、過去2週間で多くの従業員が給与を要求する投稿が増えており、その内容から見ると、何千人もの現場従業員が給料を未払いにされており、中には10か月も給与を貰っていない人もいる。医療保険を払えず、普通の生活さえ維持できない人もいる。
昆明市地下鉄のある従業員は、自分の給与は毎月の保険や税金を控除された後、5200元しか貰っていない。今年5月から給与を貰っていない。地下鉄会社には5000人以上の従業員がおり、派遣従業員は含まれていません。地下鉄会社は給与を支払えないことについて、従業員が外部に漏らさないようにしていると暴露した。この従業員が提供した情報によると、昆明市地下鉄は未払い給与が1億元以上に達しているという。
この従業員はさらに、労働仲裁をしても役に立たない。なぜなら、会社がお金を持っていないからだ。多くの人が辞職を申し出ても、人事部が承認しないと暴露した。「現場の従業員は現在、生活さえ問題になっており、誰も働かないと、地下鉄は運行できなくなる」
昆明地下鉄が国有企業であるにもかかわらず、長い間給与を支払えない状況は、中国の経済が深刻な問題に直面していることを示している。また、少し前には天津市のバス会社も数か月間給与を支払っていないと暴露された。
時事評論家の文昭氏は、公共交通の手配が合理的でなければ、市民の不便をもたらし、住宅価格に影響を与え、都市の発展に打撃を与える。従って、大都市にとって公共交通は不可欠なサービスであり、基本的な必需品と考えられるべきだ。天津市がバス会社に負債を抱え、給与が支払えず、医療保険が停止した状況に至ったのは、市政府が資金不足であることの兆候であると指摘した。
一部の専門家は、バス会社が給与を支払えない一方、公務員の給与も大規模に減少している。中国経済の回復が遂げられない場合、近い将来、警察も減給される。これは中国共産党政権に打撃を与えると分析している。
中国経済のこれからの状況について、経済学者の「老蛮」氏は25日、「8月の中国の経済データが非常に重要な転機を示している。政府の月次財政収入が著しく減少し、前年同期と比較して増加せず、600億人民元も減少した。これが中国の経済に非常に深刻な打撃を与え、税収と土地の売却収入が同時に減少するため、必然的に政府の財政収入は8月以降長期萎縮の状態に入る」と述べた。
(翻訳・吉原木子)