中国のある49歳の女性が薬局で働いて平凡な生活を送っていが、彼女はかつて大学の入学通知を受け取らなかったが、実は不合格ではなく、他人になりすまされていたことを想像だにしなかった。

 中国公式メディアの報道によると、今年49歳の朱麗春さんは薬局で働いており、2020年12月1日の午後4時ごろ、ある男女のカップルがやってきて、彼女に「あなたは朱麗春ですか」と真剣に尋ねた。当時、店内には朱さんしかいなかったので、彼女は怖くて、頭を振り、否定した。夜になると、近所の人がその男性を連れて再び訪れ、男性はようやく真実を語った。

 「午後、私と一緒にいた女性も『朱麗春』という。当時、彼女の家族があなたの入学通知書を受け取り、『朱麗春』の身分で長春市電脳職業技術学校に入学した。その後、彼女は中国農業銀行に就職し、今では長春緑園分行の経営陣の一人となっている」

 「ただ、先日、中国農業銀行の内部査察を行う際、彼女の正体に疑問が持ち上がった。幸いなことに、経営陣の『協力』を経て、問題を発見した人はすでに『解決』した。最後に、あなたが全ては『誤解』であるという説明書を出してくれれば、全ての問題がなくなる」

 男性はまた、30年来の「誤解」を補うために、朱さんに補償金を与えることを承諾した。しかし、このような「誤解」に対して、朱さんは全く納得できない。

 「こんなことが起こったという話を聞いた時、まるで青天の霹靂のようだった。これまで多くの苦労をし、不幸な生活を送ってきたのは、すべてこの偽物のせいだ」

 報道によると、警察は同年3月28日にこの事件を調査したが、今年になって取り消した。「取り消しの決定書」には、容疑者に刑事責任を問うべきではないと判断され、この事件を取り消すと決定したと書かれている。

 警察が「偽物」を処分しなかったことを、朱さんはとても受け入れられない。弁護士は、民事訴訟で損害賠償を請求することを提案した。

(翻訳・吉原木子)