中国の有名インフルエンサーの1人である李佳琦氏は先日、ライブコマースで79元(約1600円)のアイブロウペンシルを宣伝していた際、あるネットユーザーが思わず、コメント欄に「このブランドはますます高くなっている」と書き込んだ。これに対して、李氏は、「どこが高いの?何年もこの値段なんだから、でたらめ言わないでください。たまには、あなたたち自身の問題を探すべきだ。この数年間、給料は上がったか?真剣に働いているか」と激しく反論した。

 李氏のこの発言はネットユーザーの強い反発を引き起こした。一部のネットユーザーは、「多くの人は安いものを求めて、あなたのライブコマースを見ているのに」、「一般の人々は本当にお金を稼ぐのが大変で、トップのインフルエンサーほど早くお金を稼ぐことはできない」、「真面目に働いたからといって必ずしも給料が上がるわけではない。夢の中に生きているのか?」とコメントした。

 こうした波紋が広がる中、李氏は11日未明、ウェイボーに謝罪文を投稿し、当日のライブコマースで再び丁重に謝罪した。しかし、多くのネットユーザーは李さんの謝罪を受け入れず、12日未明までにまだ多くのユーザーがこのことを論議している。
「中学・高校を中退し、出稼ぎに行かなければならない人が大勢いる。成功というのは自分だけで決まるわけではない」
「私は本当に3年間会社でコツコツ働いた。毎日残業している。しかし、会社は昇給どころかコスト削減をしている。努力は本当に給料と関係はない」
「本当の問題は、私たちがあんなに頑張っているのに、どうして給料が上がらないのか。どうして私たちの生活はこんなにも苦しい」
79万人近いフォロワーを持つウェイボーブロガー「陳生大王」は、「李佳琦さんの間違いは、彼は問題を見てはいるが、原因を誤っている」とし、「私たちは努力しているのではなく、必死になっているのだ。小学校、中学校、高校、大学、就職、一日でもリラックスしたことがあるのか、まともな生活を暮らしたいだけで、仕事のストレスは驚くほど大きい」と述べた。

(翻訳・吉原木子)