上海市観光局の公式サイトによると、6月の外国人観光客数は新型コロナが発生する前に比べて63%減少したという。
これに対して、シンガポールの「聯合早報」は10日、ビザ発給の煩雑さやインターネット規制、入場料の高さなどの原因で、中国の外国人観光客が激減している。例えば、湖南省張家界国家森林公園は、映画「アバター」のロケ地として非常に有名だが、今年1月から5月にかけて、海外からの観光客はわずか2万5000人余りであり、4年前の同じ期間には既に50万人を超えていたと指摘した。
中国を訪れる外国人観光客の主な出身国は、日本、韓国、シンガポールなど、これらの国々から中国への入国にはビザ手続きが必要であり、時間と費用が掛かる。一方、これらの国々の国民はほかの国に行くなら、ビザはほぼ免除される。
また、中国ではネットの厳しい規制措置を行っており、海外の観光客が即座に写真や動画をSNSに投稿できない。すなわち、中国の観光地の最も効果的な宣伝手段が遮断されているという。
さらに、中国人は一般的に現金を使用せず、アリペイなどで支払っている。外国人観光客にとっては支払いが非常に大変なことになる。このほか、中国の各観光地では収益を上げるために、観光客を多く消費するように仕掛けている。例えば、中国九寨溝の入場料だけで220元(約4500円)に達し、観光車に乗る際にはさらに90元(約1800円)を支払う必要がある。
中国と比較すると、外国人観光客において、日本はますます人気になっている。日本政府観光局のデータによると、6 月の訪⽇外客数は200万人を突破した。2023 年 1〜6 月まで、訪⽇外客数は累計で1071万人に上り、上半期の時点で 1,000 万人を超えたという。
(翻訳・吉原木子)