最近、中国では不治の病に冒された人が医療費を払えなくて病院から追い出され、絶望して自殺する悲劇が続発している。

 ネットユーザーが投稿した動画には、父親が子供を抱いて深夜の街頭で号泣している姿が映っている。彼は子供の医療費を払えず、病院から追い出された。その子供は白血病にかかっており、絶望的に「パパ、痛い、生きたい!」と泣きながら叫んでいた。

 別の動画によると、吉林省のある公園では母子が首吊り自殺したことがわかった。理由は母親が肺癌にかかって、息子が失業していて、治療費を捻出できずに絶望したため、深夜に山に登って自殺した。

 中国人の程さんは、希望之声に対して、「今の民衆は病気になることを恐れている。数ヶ月入院すれば、家を売り払わなければならなくなるほどの高額な費用がかかる。一気に貧困に逆戻りだ!中国の国民健康保険は、軽症の場合はカバーしてくれるが、重病の場合は自己負担となっている。しかも、上限があって、1年に3万元(約60万円)しかカバーされない。それを超えると完全に自己負担となる」と述べた。

 オーストラリア在住の学者である李元華氏は、「中国共産党(以下、中共)が専制統治を維持するために、ごく少数の高官が多くの医療資源を享受し、非常に贅沢な生活を送っている。一方、国民の大多数は医療費を自己負担しなければならない」とし、「中共は一貫して世界の覇権を争うためにお金を使っている。アフリカなどに投資しており、それは中国の世界的な覇権に関連している。しかし、中国の子供たちが病気になることについては、それにお金を使いたくないのだ。なぜなら、それは中国の覇権と無関係だからだ。そして、中共の本質は人々を人間として見ないことだ。彼ら自身も人間とは言えない。中共の社会管理制度は、基本的な医療や重病の治療について、底辺の一般国民を考慮に入れるような設計にはなっておらず、中共の高官の医療保障だけを考慮している」と述べた。

(翻訳・吉原木子)