中国当局の財政危機により、「罰金経済」が横行している。成都市の歩行者に罰金を課すことに続き、上海でも歩行の「反則」で20元(約400円)の罰金を科された市民がいた。

 ある上海の女性はこのほど、歩行時の「反則」により罰金を課された経験を共有する動画を投稿した。彼女によれば、上海交通警察から送られてきたメッセージにより、彼女が1日に交差点で信号機の指示に従わず通行したとされ、その「違法行為」が監視カメラによって記録された。警察は彼女に対し、アプリをダウンロードするか、直接交通管理部門に出向いて処理を受けるか、罰金を支払うよう要求したという。

 今年6月1日、成都市のある男性が電話をかけながら道路を渡ったため、警察に5元の罰金を科された。また、浙江省や河南省などの多くの地域で、携帯電話を見ながら横断歩道を渡る歩行者に最高で200元(約4000円)の罰金を課す命令が出された。

 これに対し、多くのネットユーザーは、「政府は本当にお金がなくなったのだろう。国民の財布からお金を巻き上げる手段を工夫している」とコメントした。また、中国の監視システムに対して恐怖を感じ、プライバシーが全くないと驚くネットユーザーもいた。

 (翻訳・吉原木子)