中国当局はこのほど、農家が黄河の水を引いて、農地に灌漑する場合、料金を支払うことを義務付けた。これにより、ネットユーザーからの非難が殺到している。
中国メディアの報道によると、山東省濟南市商河県では、各農家が黄河の水を農地の灌漑に利用する場合、「黄河水使用料金」を支払う必要があるという。各農家の支払い額は農地の面積に基づいて計算され、1ムー(1ムーは約6.667アール)あたり30元以上(約600円)がかかる。この規定があまりにも不合理なため、多くの人々が料金を支払っていない。しかし、年末に農村合作医療保険を購入する際には、農家はまず「黄河水使用料金」を支払わなければならず、その後で医療保険を購入することができる。
さらに、農家にとって受け入れがたいのは、料金を支払った後も、次の年にはより多くの料金を支払わなければならず、年々増加していることです。また、黄河の水を使用しなくても、料金を支払わなければならず、強制的に自動的に差し引かれる。
多くの農家にとって、いわゆる「黄河水使用料金」は明らかに名目に過ぎず、支払い時には国家機関からの領収書もなく、支払った料金の具体的な使途を調べることもできない。
このことがネット上で話題になり、多くのネットユーザーは、「もしも、黄河で洪水が発生し、農地が水浸しになった場合、料金を支払う必要があるのか?」、「黄河の水は自然の水であり、自然の水に料金を請求するのはおかしい。それを誰に支払うのか?黄河は個人のものなのか、それとも行政のものなのか」とコメントした。
(翻訳・吉原木子)