中国製の商品はその低価格のために海外で人気があったが、多くの製造業者が利益を追求するために製品の品質を低下させることをいとわなかった。「メイド・イン・チャイナ」は近年、品質不良のレッテルを貼られている。その中でも最も典型的な例は、ベトナムで挫折した中国製のオートバイである。

 アメリカが車の国と言えるなら、ベトナムはオートバイの国と言えるだろう。ベトナムは都市と田舎の道路が比較的狭く、平均所得が低く、ベトナム人がオートバイを好む理由となっている。

 ベトナムオートバイ製造業者協会(VAMM)の統計によると、2022年におけるベトナムのオートバイ販売台数は300万台を超え、平均して1分あたりに5.8台の販売が行われている。

 21世紀初頭の数年間、中国大陸のオートバイメーカーはベトナムで大活躍した。かつてベトナム市場を独占していた日本のオートバイをベトナムから追い出したこともあった。

 1999年頃から、中国製オートバイ企業が大規模にベトナム市場に進出し始めた。低価格のため、わずか3年で中国製オートバイはベトナム市場の約80%を占め、日本のオートバイをほぼ駆逐した。

 しかし、中国製オートバイは一時的な成功に終わり、数年後にはベトナムの消費者にボイコットされた。現在、日本ブランドが再びベトナムのオートバイ市場を席巻している一方、中国製品はほとんど見かけられない。

 一方、中国企業がベトナムで惨敗した主な理由は、品質の低さである。オートバイは多くのベトナム人にとって必需品であり、オートバイは社会的な地位を示すため、「中国製オートバイを乗っている」ということは、彼らにとっては非常に恥ずかしいことである。「中国製」というのは「廉価で低級」という意味を持つため、現在、ベトナム人は「中国製」を強くボイコットしている。

 一方、日本製オートバイは少々高価であるが、非常に耐久性が高く、整備回数も少ないため、ベトナムの人々に愛されている。

(翻訳・吉原木子)