「フィナンシャル・タイムズ」は9日、北京に本拠を置くマイクロソフトリサーチアジア(MSRA)が40人のトップ人工知能(AI)専門家を、中国からカナダに移籍させるためのビザ手続きを進めていると報じた。
一部の専門家によると、これはマイクロソフトが米中関係の緊張が高まる中で、中国のテクノロジー企業による優秀人材の引き抜きや中国版AIツールの開発を防ぐための防御策であるという。
外資系企業の撤退は中国の不動産問題をさらに深刻化させている。最近、「フォーチュン・グローバル500の海外派遣役員が大量に撤退し、上海の高級住宅の賃料が急落した」という動画がネット上で出回っている。動画では、一人の男性が人けのない上海の復興路に立ち、空っぽの建物を指さしながら「最近、上海の家賃は急落している。なぜかわかるか?外国人が全員いなくなったからだよ」と語った様子が映っている。
同男性はまた、「上海のいくつかの地域では、家賃は1万元から5万元まで(約19.5万円~97.5万円)に達していた。テナントはすべて『フォーチュン・グローバル500』企業で働く外国人で、今これらの外国人が撤退してしまい、家を借りる人がいなくなった。多くの家主が赤字になっている」と述べた。
外資系企業の撤退に伴い、失業問題も中国で広がっている。「大紀元時報」は最近、中国が1970年代以来3回の失業ピークを経験したことを報じた。最初は1973年から1979年の「文化大革命」期間中に都市への帰還を求めた知識青年の下放による雇用危機であり、2回目は1998年から2001年の国有企業改革に伴う大量の解雇であった。そして現在、2020年以降の新型コロナウイルスの影響で失業問題が拡大し、失業者の数は年々増加し、2025年には歴史的なピークに達すると予想されている。
(翻訳・吉原木子)