カナダの新世紀スタジオが制作した映画『夢・シルバースクリーン』の日本プレミア上映会が、5月31日に東京都の文京シビックセンターで行われました。プレミア上映当日の夜、収容人数300席の劇場は満席となりました。
女優たちのコメント
上演時間68分の映画『夢・シルバースクリーン』は、主人公の林美月(リン・メイユエ)が女優の夢を追い求めるところから物語が始まります。彼女は不公平な扱いを受け、自身の女優としての夢が破れ、心身に二重の打撃を受けるという運命に直面します。10年後、かつての仇敵と再会した彼女は、意外なことに相手を許し、自身の娘が演じるはずだった映画の主役を、相手が推薦した女優に譲ることを決意します。では、彼女がなぜ仇敵を寛容に許すことができたのでしょうか?この作品の主演女優2人のコメントを聞いてみましょう。
主人公の林美月の仇敵が推薦した主役を演じるアリサ・ジェン(鄭雪菲)氏は、記者に対して次のように述べました。
「この映画はみんなの心を映し出しています。私たちは人生の役者で、職場や家庭などの日常生活でさまざまな役割を演じています。誰もが夢を抱き、美しいものへの憧れがあり、追求しています。しかし、人生では誰もが困難に直面し、時には絶望に陥ることもあります。私はこの映画を通じて、観客に温かさと励ましを届け、夢を追い求める人々に希望を与えられればと思っています。
私が演じる主人公は、不公平な扱いに直面しても常に前向きに対応し、自らの努力でチャンスを手に入れることができました。しかし、現実社会では公平さを見出すことはできない場合もあり、自分の努力が必ずしもチャンスにつながるとは限りません。この映画で私が感動したのは、主人公の林美月が、自分の娘が演じるはずだった役をかつての仇敵に譲ることができるという点です。これは現代社会ではめったに見られないことです」
女優になる夢を打ち砕かれ、長年の病に苦しむ主役の林美月を演じたリア・フェン(馮曉雅)氏は、記者の取材に対して以下のように述べました。
「女優になる夢が破れ、長年にわたって病気に苦しんだ林美月は、偶然『轉法輪(てんぼうりん)』という本に出会います。その本は、彼女に生命の真の意味や、どう生きるべきかを理解させるだけでなく、病気も癒してくれました。そのため、林美月は長年にわたって苦しめられた仇敵に対して『過去のことは水に流しましょう』と言えたのです。彼女は真・善・忍の真の意味を理解した後、寛容になり、相手を許し、自分自身も許すことができたと思います。
実は、私自身も法輪大法の恩恵を受けている一人です。幼少期に重度の肝臓疾患に悩まされ、医師からは20歳まで生きられないと告げられました。当時、私は人生に希望を失い、長い間、精神的に落ち込んでいて、自殺を考えることもありました。そんな時、偶然の機会に『轉法輪』を拝読しました。修煉を始めてから、私の身には奇跡が現れました。2年ほど修煉した後、健康診断での検査結果がすべて正常値であることが分かりました。私と林美月の共通点は、二人とも人生の苦難を経験し、法輪大法の修煉を通じて健康を取り戻し、幸福な人生を手に入れたということです」
映画の上映が終わった後、観客たちは驚きの連続でした。映画の出演者たちがなんと舞台に登場し、観客はすぐに拍手喝采を送りました。
観客たちからの賞賛
出演者の自己紹介の後、自由民主党の衆議院議員である石橋林太郎(いちばし・りんたろう)氏が即興スピーチし、次のように述べました。
「今日は本当に素晴らしい映画をお見せさせていただきました。キャストの皆様が出てこられるのを知らなかったので、先ほど皆様が舞台に上がられるのを見て、一気にこの会場が華やかになったという感想でした。
それを日本で多くの方に(法輪功学習者が受けた迫害を)伝えていくときに、合わせて伝えていかないといけないと思うのは、今日の映画の内容のように、真・善・忍という、私たちが人間に生まれてきて持てる、最も美しいものというか、そうしたものを法輪功の皆さんが大切にしているということも、あわせて伝えていきたいなと思います。
日々、私たちが生きていると、様々な困難に出会いますけれども、今日会場にこうして、素晴らしい映画を一緒に観た皆さんと一緒になって、真、善、忍、また、人を思いやる気持ち、そして人のために何かしようという、そうしたかけがえのない気持ちを大切にしながら、これからも少しでも、日本が、そして世界が良い場所になるように、皆さんと一緒に頑張っていきたいなというふうに強く思わせていただきました」
続いて、観客の中の廣田さんという若い男性が発言しました。「私は会社で一番若いので、社内で八つ当たりの対象となっています。ここに向かう途中でも、明日は彼らとどのように戦うかを考えていました。しかし、この映画の女性主人公の純粋で善良な姿を見て、自分のその闘争心は次第に薄れていき、もうそんなことはどうでもよくなったのです」
廣田さんの発言に、観客は拍手喝采を送りました。
また、ある中年女性が、「私はインドの医療術を学んでいます。インドの医療術は薬に頼らずに治療を行います。この映画は、実際に私たち人間は薬に頼らずに自分自身の病気を治癒することができるというメッセージも伝えています」と語りました。
「夢 シルバースクリーン」の受賞
今年2月、映画『夢・シルバースクリーン』は「上海独立国際映画祭(Shanghai Indie International Film Festival)」で最優秀衣装賞と最優秀助演男優賞の2つの賞を受賞しました。
上海独立国際映画祭は、中国の伝統的な節日である端午の節を記念して2022年に創設されたものです。
映画『夢・シルバースクリーン』の出演女優で上海戯劇学院を卒業したアリサ・ジェンは、「(中国という)特殊で複雑な環境の中で、『夢・シルバースクリーン』のような素晴らしい映画を誠実・公正に評価してくれる勇気ある人々がまだたくさんいることは、私にとって大きな励ましと温かさを与えてくれました」と感慨深く語りました。
新世紀スタジオは創立以来、160以上の映画祭で賞を獲得しており、中国本土からの受賞は初めてとなります。
『夢・シルバースクリーン』はこれまで、アメリカ、カナダ、ヨーロッパの映画祭を含む海外で22の賞を受賞されました。さらに、主演女優2人がそれぞれ2つの映画祭で主演女優賞に選ばれました。
『夢・シルバースクリーン』は現在、韓国で上映中であり、日本でも近々全国で上映される予定です。
(文・黎宜明/翻訳・藍彧)