アメリカインド太平洋軍(USINDOPACOM)の発表によると、3日、中国共産党(以下、中共)の軍艦が台湾海峡を航行中のアメリカ軍の艦艇に接近し、両艦はほぼ衝突するところだったという。


 当時、米ミサイル駆逐艦「チャン・フー」(Chung-Hoon) が台湾海峡でカナダ海軍のフリゲート「モントリオール」と合同演習を行っていた。中国海軍の艦艇がチャンフーンの前方を左から右に横切った。二隻の戦艦はわずか150ヤード(137 m)しか離れていなかった。

 カナダのテレビ局「グローバルニュース」の報道によると、「チャン・フー」が中国の軍艦に警告を発した後、衝突事故を避けるために減速せざるを得なかったという。

 「モントリオール」の司令官であるポール・マウントフォード少佐は、「この事件が発生する前に、中国海軍が無線を通じて公然と話しかけたという事実は、彼らが意図的だったことを明らかにした」と述べた。

 アメリカとカナダの海軍が任務を遂行している間、アメリカと中国の国防相はシンガポールで開かれたアジア安全保障会議に出席していた。会議中、アメリカのオースティン国防長官は、中共当局が軍事会談を拒否したことで、両大国間の台湾と南シナ海の領土紛争は膠着状態に陥り、衝突が起きる可能性があると非難した。

 オースティン氏は、「明確にしておきたいのは、私たちは対立を求めていない。しかし、いじめや脅迫にひるむことはない」と述べた。

 現在、アメリカと中国は、南シナ海と台湾海峡での緊張状態が特にますます高まっている。

(翻訳・吉原木子)