中国国内の中小企業は大規模な倒産に直面しており、大手テクノロジー企業では大規模な人員削減が行われている。一部の専門家は、中国の経済復興は嘘であると指摘した。


 日本のパナソニック株式会社は5月31日、1994年に中国への投資として設立された松下蓄電池(瀋陽)工場の生産を完全停止し、清算手続きに入り、中国への投資からから正式に撤退した。

 三菱自動車の中国における生産・販売合弁会社である広汽三菱汽車は、今年1月から3月にかけての販売台数が58%大幅に減少したことから、3月から5月までの3か月間、湖南省長沙市にある工場での新車生産を停止した。

 これに先立ち、2022年には、アップルはiPhone14の組み立てをインドの工場で行うと発表した。また、キヤノン(Canon)も珠海の工場を閉鎖し、生産ラインを国内に移した。2023年にはソニーが中国のカメラ生産ラインをタイに移転した。
外資企業の撤退が続く一方、中国本土の企業も大規模な倒産に直面している。

 ネット上では、広州の複数の衣料品工場が倒産し、業界全体が「暗黒の冬」に突入する状況を示す動画が多く出回っている。

 ウォール・ストリート・ジャーナルは、2022年末に中国当局が厳しい防疫政策を解除した後、中国経済が回復していると報じた。一方、ロックフェラーインターナショナルのマネージングディレクター兼会長のルチルシャルマ氏は先日、中国経済に対するウオール街の楽観的な見方は間違いだと述べた。

 台湾政治大学国際関系研究センターのシニア・リサーチャーである宋国誠氏は、「中国共産党のいわゆる経済回復は一種の嘘であり、経済の不況をごまかすためだ」と述べた。

(翻訳・吉原木子)