2019年11月12日、香港「反送中」デモ現場にいる香港中文大学の段崇智学長(写真撮影:大紀元/宋碧龍)
「立場新聞」によると、香港「反送中」デモで、一時は批判されていた中文大学の段崇智(Rocky Tuan)学長が後に学生と面談し、事態の解決に身を挺したため、優れた教育者として認定された。段崇智学長は学生から「段お父さん」と呼ばれ、デモ参加者と警察の間で仲裁を試みたものの、催涙ガスによって体調を崩し病院に搬送された。
英紙「タイムズ・ハイアー・エデュケーション(Times Higher Education)」は彼が身をもって戦場のようなキャンパスに行き、警察とデモ隊の「戦闘」が平和的に解決することを試みたことを賞賛し、2019年の高等教育界の年度人物の1人に選んだ。彼はアジアで唯一の当選者となった。
タイムズ・ハイアー・エデュケーションが世界各地の大学総長や学者から選出した11人の年度人物の中には、欧米出身者が大半を占めていた。アジア出身の当選した人は段崇智氏だけだ。タイムズ・ハイヤー・エデュケーションは彼の表現を称賛した。そして、香港のすべての大学総長がデモの持続に悩んでいるが、段崇智のようにキャンパスと学生のために立ち上がることはできないと評価した。段崇智氏は建制派に批判されながらも、学生の不満に耳を傾け、暴力の中止を訴えている。彼の今後の最大の挑戦は、デモで大きな被害を受けた中文大学キャンパスの再建である。
(翻訳・柳生和樹)