中国の政策「退林還耕(森林をやめて耕作に戻す)」は、農村地域を混乱させています。多くの樹木が伐採されるだけでなく、「退路還田(道路を農地に戻す)」政策を推進する地方政府もあります。つまり、数十年前に耕作されていた土地が、今では都市部の道路や村の小道、あるいは駐車場として使われている場所でも、再び農耕地に戻して作物を栽培する必要があります。
道路を農地に戻す
中国のネットユーザーが5月8日、ウェイボーに投稿したスクリーンショットの説明文には、「退路還田(道路を農耕地に戻す)」と謳った4文字が書かれていました。そのスクリーンショットは、農村部の村や集落の間にある道路が破壊され、農地に変わろうとしている様子が映っています。
ネットユーザーによると、地元の役人幹部らは事務所で談笑していた際に、「現在の村幹部は本当に疲れている。森林を農地に戻す政策がまだ終わっていないのに、今度は「道路を農地に戻すことを進めなければならないと言われている」と述べました。この話を聞いた地元の村民たちは驚きました。
この幹部によると、上級政府の規定に従い、以前に農地を占有し、承認手続きを行わなかった村や集落間の道路は、すべて農地に戻す必要があるとされています。しかし、住民たちは「建設前に承認手続きが行われたはずだ」と疑問を呈し、幹部は「承認手続きが行われたものはほとんどない。今後、農地を占有している道路を全て取り除き、農地に戻す必要がある」と述べました。
湖北省黄岡市(こうこうし)の農民である斉大林さんは、5月10日にラジオ・フリー・アジアの取材に対し、「これは本当にばかげている。人々を困らせるだけだ。2000年頃、中央政府の政策に従って、多くの地域で集落間の道路整備が行われた。狭い泥道を広く修復し、車で通行可能な道路に改修された。これは素晴らしいことで、その後、生活が少しずつ改善されていった。今はその道路を畑に戻すなんて、本当にばかげている」と述べました。
コンクリートに農作物を植える
中国国内のある動画制作プラットフォームはこのほど、福建省福州市蓋山鎮のある農地が違法に駐車場として建設されたと報じました。最近、関連当局は航空写真を通じて、この土地がかつて農耕地だったことを確認し、地方政府にこの土地を農耕地に戻すよう要求しました。
工事を担当した会社は、政府の検査をごまかすため、近くの工事現場からトラック数台分の土を運び込み、それを直接コンクリートの上に薄く敷き詰めました。敷き詰めた土壌の厚さは20センチメートルにも満たないようでした。
検査を担当する関係者は動画の中で、農作物を栽培するには50センチメートルの土壌さえあれば十分で、土壌の厚さが足りなければ、さらに加えればよいと述べました。
現地の土地部門の関係者は、記者の質問に対して、「敷地内の地下には光ファイバーケーブルが埋まっているため、セメント層を破壊することはできない。直接掘ることができないため、土壌層を高くするしかない」と説明しました。
ネットイースの5月7日の報道によると、驚いたことには、この建設会社の手法が土地部門の検査を通過していたとのことです。これは検査員の専門知識が不足しているのか、それとも単に形式的な検査なのでしょうか。
コンクリートの上を土で覆って農作物を育てるだけでなく、「道路に稲を植える」というものもあります。具体的には、硬化された路面に小さな穴を開けて、直接稲を植えます。
あるネットユーザーは、「山に稲を植える」ことがとんでもないと思っていたが、「道路に稲を植える」とは、中国共産党が私たちの認識を再び一新してくれたとツイートしました。
「山に稲を植える」動画を投稿したネットユーザーもいました。
「四川省内江市で5月6日、山に稲を植えてから10日目になる。どれだけもつだろうか?干ばつしている」という動画を投稿したネットユーザーもいました。
(翻訳・藍彧)