海外の華僑が発起した、中国本土のインターネットを覆う大規模情報検閲システムとその関連行政機関であるグレート・ファイアウォール(GFW)に対する「壁を壊す運動」は40日以上続き、100万人近くの応援を得た。

 ラジオ・フリー・アジアの元記者である喬鑫鑫氏が「壁を壊す運動」の発起人であり、彼は今年3月上旬、ツイッターで「14億の中国人を愚弄するグレート・ファイアウォールを壊すための呼びかけ」を発表した。喬鑫鑫氏は、「中国共産党(以下、中共)は2000年以来、ネットの「万里の長城」を築き、毎年60億ドル(約8.04兆円)をかけて、グーグルなど世界31万のウェブサイトを禁止し、14億人を66億人から強制的に引き離している。この罪は明らかで、国連で公開裁判にかけるべきだ」と述べた。

 喬鑫鑫氏はまた、「1989年以降、国内外の人々が中共に対抗する最大の障害は、グーグルなど31万のウェブサイトをブロックしたGFWである。GFWは14億の中国人と66億人のつながりを切断しており、国際的な誤解と衝突を激化させ、あなたと私を含む80億人の利益を害した」とし、「中共が独裁統治を維持するには、主に2つのツールがあり、一つは嘘、一つは暴力だ。GFWはその嘘をつくための、最大のツールだ」と述べた。

 「壁を壊す運動」は多くの海外の華人の共感を引き起こした。3人の中国の若者が2日、オランダの首都で「壁を壊す運動」を応援し、同時にまだ監禁されている中国の市民ジャーナリストの釈放を求めた。同日、中国の若者である趙雲庭氏がフィンランドの首都ヘルシンキの駐フィンランド中国大使館の前で、「壁を壊す運動」を応援し、中国当局にGFWの撤廃を求めた。

 4月29日、ロンドンの駐英中国大使館の前で、一人の女性が「共産党がなければ新しい中国はあり、自由と民主が中国を救える」と書かれたシャツを着て、「壁を壊す運動」を応援するプラカードを掲げた。

(翻訳・吉原木子)