中国疾病予防管理センターはこのほど、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2、中共ウイルス)変異株XBB.1.16が中国国内で初めて17件検出されたと発表した。

 報道によると、XBB.1.16はXBB.1やXBB.1.5よりも伝播効率が約1.17 ~ 1.27倍高く、感染力はオミクロンの約1.2倍だという。また、この変異株は多くの新型コロナウイルス抗体に対して、強い抵抗力を持つため、「新たな毒の王」や「アークトゥルス (Arcturus) 」とも呼ばれている。患者は発熱、咳、下痢などの症状に加えて、過去の他の変異株とは異なり、結膜炎を引き起こす可能性がある。世界保健機関(WHO)は、この変異株は世界が直面する次の主要な変異株になると推測している。

 この変異株は最初にインドで発見され、2月末には全世界の感染者の0.21%を占めていたが、1ヶ月後には3.96%まで上昇した。イギリス、アメリカ、ドイツなど29の国や地域で発見され、急速に広がっている。

 4月中旬、インドでは1日の新規感染者数が11,109人に達し、8か月ぶりの増加となっている。インド政府は強制マスク令を再び打ち出した。

 中国疾病予防管理センターが発表した通報によると、この感染性と病原性を強めた新たな変異株は既に中国で蔓延しているという。中国のSNSで投稿された動画によると、中国各地の病院で最近、再び発熱患者が増えていることが分かった。北京の一部の学校で新たな感染拡大が発生した。当局は教師と生徒にマスクの着用やオンライン授業などを要求しており、懸念の声が上がっている。

(翻訳・吉原木子)