新型コロナなどの影響で、原材料の高騰が続き、市場競争が激化したため、中国の家電上場企業の総収入と総純利益が共に減少し、コスト削減や従業員の規模縮小を余儀なくさた。昨年、上場企業のうち少なくとも7社で1.6万人以上が離職した。

 現在までに、中国の家電業界では12社の上場企業が2022年の年次報告を発表した。中国メディア「時代財経」10日の報道によると、これらの12社の家電メーカー上場企業の2022年の売上高は約5748億元(約11兆円)で、前年同期比0.27%減少したという。

 中国電子情報産業発展研究院が発表した「2022年中国家電市場報告」によると、昨年、中国の家電市場の小売総額は8352億元(約16兆円)で、前年同期比5.2%減少した。これは上場企業の業績と一致している。

 家電市場が低迷している主な原因は、原材料および部品のコストが高すぎることにある。2022年には、新型コロナウイルスなどの影響によって、鉄、銅、アルミなどの原材料の高騰が続いた。原材料コストを下げることができない状況下では、多くの家電企業が人員削減を余儀なくされる。決算報告を見ると、スカイワース・グループ(創維集団)、TCL電子、康佳グループなどの7社の2022年末の従業員規模は合計で約1万6400人減少し、前年同期比で約13%減少したことが分かった。

 中国の家電産業は1980年代から急速に発展し、家電企業が急速に成長したが、ここ数年上昇の勢いは弱まった。公開されたデータによると、中国の家電市場の小売額規模は2017年から年々下落しており、下落幅はますます大きくなっているという。

(翻訳・吉原木子)