中国教育部が3月末に発表したデータによると、2022年には全国に14万9100の小学校があり、在校生は1億700万人に上るという。一方、中国メディア「第一財経」の報道によると、2022年のデータと2012年を比べると、中国の小学校の数は10年間で7万9500校、約35%減少したという。

 中国人口の都市化率は2011年に初めて50%を超え、2022年には65.2%まで上昇した。これは多くの人が農村部から都市部に移住していることを示している。公式発表によると、今後10年で1.4億人の農村人口が都市に移住する可能性があるという。

 これに伴い、多くの農村部の子供たちが都市の学校に通うようになり、農村部の児童数が減少している。それで、一部の農村地域では学校と教育拠点の数も急速に減少している。

 中国では近年、出生率が減少しているため、幼稚園の入学定員がこの2年間で明らかに減少している。中国教育科学研究院の儲朝暉(ちょ・ちょうき)研究員は、「幼稚園が直面している(園児の)募集難は今後3年から5年にかけて、小学校まで広がり、農村部の小学校はより大きな影響を受けるだろう」と述べた。

 あるネットユーザーは、「自分の故郷の田舎の小学校がすでに閉鎖され、子供たちが15キロも歩いて、別の学校へ登校しなければならない。苦情の申し立てを行っても、無駄だ。このような現象はすでに多くのところで見られ、教育や生徒の成長に実際の問題をもたらしている」と述べた。また、「国内の専門家と資本家が不動産を売るために、学校や病院などの資源を都市に移転し、そして、人々に都市に行かせ、家を買うようにする。もし、不動産を買わなければ、子供は公立学校に入れることもできない」と暴露したネットユーザーもいた。

(翻訳・吉原木子)