中国のブロガー「戸晨風」は14日、動画を撮影していたところ、南充市出身の78歳のおばあさんに出会った。おばあさんに話しかけたところ、おばあさんの月収は107元(約2000円)の農保(農村社会養老保険制度)しかなかったことが分かった。動画はネットで公開されると瞬く間に話題となったが、すぐに中国当局にブロックされた。
動画の中で、おばあさんは「今年はもう78歳になった。連れ合いが亡くなって、今は、息子と暮らしている。以前は家政婦をしたことがあるが、月収はわずか300元(約5800円)だった。今は無職で、月収は107元の農保しかない」と述べた。その後、同ブロガーはおばあさんを連れてスーパーに行って、米や肉を買ってあげる時、おばあさんは「米だけでいい、肉を食べたことがない」と述べた。
この動画が公開されたのは14日午後1時ごろで、午後5時ごろまでに同ブロガーが投稿したすべての動画が削除され、アカウントまでも削除された。
同ブロガーが中国当局によって、全面的に封殺された後、中国のネットユーザーは好奇心を呼び起こし、「戸晨風」が投稿した動画をあちこちで検索し、微博(ウェイボー)で共有し、「一つの動画だけであなたたち(当局者)をここまで怖がらせた。だめだな」、「このような状況は中国の農村部で非常に普遍的だ」とコメントした。
(翻訳・吉原木子)