米税関・国境取締局(CBP)は1月、アメリカとメキシコの南部国境から不法に入国する中国人の数が10倍に増加したと発表し、国家安全保障の懸念を引き起こした。
CBPによると、2023年1月だけで1,084人の中国人がアメリカ南部の国境で逮捕されており、2022年1月の89人に比べて1,118%増加した。また、2022年10月から2023年1月までの4カ月間でアメリカ南部国境の国境警備員が2999人の中国人を逮捕し、2022年の同期間の366人より719%増加したという。
新疆出身の劉さんは自分の体験を語った。
「昨年11月1日に珠海からマカオに入り、その後、マカオからタイへ、タイからソウルへ、ソウルからパナマシティへ、そして、ニカラグア、ホンジュラス、グアテマラを経由して、コスタリカに密入国し、メキシコに入った。この後、バイクで14日間かけて、メキシコを南から北へ1600マイル走行し、アメリカ国境のカリフォルニアに到着した。途中でアメリカに密入国しようとする約50人の中国人と遭遇した」
元米移民・関税執行局(ICE)関係者のヴィクター・アビラ氏は、「自分の情報筋によると、大勢の中国人が南アメリカから国境に向かっている。これは米国政府の懸念を引き起こしている」と述べた。
また、米国に在住する中国問題専門家のゴードン・チャン氏は、フォックスニュースとのインタビューで、「これは中国共産党がスパイを派遣する『絶好のチャンス』だ。南アメリカの国境は無防備で、悪い人が入ってきている。我々は管理策が必要だ」と述べた。
(翻訳・吉原木子)