傅国平元副主任(ネット写真)

 中国共産党(以下、中共)最高検察庁は31日、湖南省湘潭市人民代表大会常務委員会の傅国平元副主任の収賄容疑について、湖南省監察委員会が捜査を終結し、傅容疑者を検察機関に移送して審査・起訴すると発表した。

 中国メディアの報道によると、傅容疑者は贈答品やお金を多く受け取り、故郷に家を建てて、金品を保管していたという。公開された家宅捜索の現場動画には、捜査員が屋上の屋根裏部屋の壁に明らかに補修の跡があるのを発見し、破ってみると現金が山ほど積まれていた様子が映っている。銀行員は5台の紙幣計数機を使い、5時間をかけて、お金の総額を算出した。そのほか、各種の高級たばこや酒も山ほど積まれていて、茅台酒だけで230箱余りあった。

家宅捜索の現場(ネット写真)

 傅容疑者は湘潭県委員会副書記、県長、県委員会書記などを歴任した。2022年1月2日から湘潭市人民代表大会常務委員会副主任を務めていたが、同年7月19日に重大な紀律違反と法律違反の疑いで、湖南省紀律管理委員会の紀律審査と監察調査を受けた。

 傅容疑者が受け取った金額は計1175.5万人民元(約2.26億円)、香港ドル1万ドル(約16.5万円)であった。この金額は、中共の貪官の中では微々たるものだ。中共が公表したデータによると、2012年から2018年までに、少なくとも30人が1億元(約19億円)以上の汚職を犯したという。

(翻訳・吉原木子)