中国共産党政権崩壊の瀬戸際(パブリック・ドメイン)

 習近平総書記は今年3月の全国「両会(全国人民代表大会、中国人民政治協商会議)」で、3期目の任期に入る。一部の専門家や学者は、習氏が3期目の任期内に、未曽有の内外の挑戦に直面するだろうとみなしている。

 中国共産党(以下、中共)第20期全国代表大会(第20回党大会)以降、習氏はますます複雑になる国内外の情勢に直面しなけれならず、3期目の任期は挑戦に満ちているいる。国内では、中国経済は未曽有の衰退に陥り、不動産バブルがはじけ、民衆が中共の統制に不満を爆発させ、抗議デモが相次いで起きている。国際的には、米国は、インド太平洋地域で影響力の拡大を図る中国に対抗するため、インド太平洋の同盟国と協力して、中共政権に対する「反覇権同盟」を形成した。

 フランス国際関係戦略研究所(IRIS) のアジア太平洋部の責任者であるバルテルミー・クールモン(Barthelemy Courmont)氏は、ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)とのインタビューで、「中共と習近平政権の合法性は急速に失われている」、「習氏の最も重要な挑戦は経済問題で、北京当局は経済停滞を避けるための措置を必ず見つけなければならない。そうでなければ、すぐに内部紛争が起こり、中共の合法性、習近平政権の合法性を失う可能性がある」と述べた。

 在オーストラリア中国法学者の袁紅氷(えん・こうひょう)氏は大紀元とのインタビューで、「現在、中共官僚が『躺平』になる事は一般化した。多くの地方官僚は旧正月前に減給された」、「中共政権は既に非常に困難な時期を迎えており、今ほど危険だった時期はかつてなかった。ただ一つの『震動』でさえ、中共政権が崩壊する可能性がある」と指摘した。

 袁氏はまた、「しかし、西側諸国の多くの政治家は中共の危機を意識的に無視している。西側諸国はトランプ前米大統領とポンペオ氏がかつて提案したように、経済的に、外交的に中共と全面的にデカップリングし、政治的に中国の人権運動を全面的に支持すれば、中共はすぐに崩壊するだろう。今の米国やヨーロッパは、表面的には中共に強硬な態度をとっているが、実際にはかなりの余地を残して、宥和的な幻想を持っていて、まだゆっくりやろうとしている。(西側諸国は)中共が今大崩壊の瀬戸際にあることを意識できず、断固たる措置をとっていない」と述べた。

(翻訳・吉原木子)