タイの仏舎利塔(イメージ / Pixabay CC0 1.0)
米中貿易戦の戦火の下、多くの企業がその影響を受け、次々と工場を中国から撤退し関税の影響を避けることにした。ベトナムはこれらの企業の第一候補となっており、「ベトナムが貿易戦争の最大の勝者」と専門家たちがコメントした。しかし、スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank, SCB)の株式投資戦略責任者のクライヴ・マクドネル氏(Clive McDonnell)は異なる意見を持ち、実にタイが米中貿易紛争の主な受益者であると指摘した。
マクドネルはCNBCに、企業(特に日本企業)は中国からASEAN諸国に生産ラインを移転する兆候がますます増えていると示し、貿易戦争によって引き起こされた中国のサプライチェーンの崩壊は、間接的にタイに利益をもたらしたという。
マッコネル氏はまた、タイは受益者だけでなく、タイの通貨が非常に高くなっていることからは、潜在的な主要受益者であることを反映している。今年以来、タイバーツは米ドルに対して6%以上急騰しましたと指摘した。
マッコネルは、貿易戦争は間接的にタイの最大の外国直接投資源である日本の重要性を高めたと示した。日本メーカーがタイで生産した自動車部品及び電子部品は、ほぼ全部米国に輸出されているという。
同報告書はまた、ベトナムはしばしば貿易戦争で最大の勝者と見なされているにも関わらず、現在のデータから見ると、ベトナムの製造能力はまだまだ中国に及ばないと指摘した。
(翻訳・宛 漣音)