北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記の娘、金朱愛(キム・ジュエ)氏が11月27日、頻繁に公の場に姿を現した。北朝鮮公式メディアは、金朱愛氏の呼称を「親愛なる令嬢」から「尊貴な令嬢」に改称し、金家の正式な後継者になる可能性が高いことを示唆している。
複数のメディアの報道によると、北朝鮮の公式メディア「朝鮮中央通信(KCNA)」は27日、金正恩氏と次女の金朱愛氏と大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」の発射実験成功に寄与した関係者らと一緒に撮った写真を掲載した。
これは、2人が最後の公の場に現れてから10日も経っていない。前回は今月18日、金正恩氏と金朱愛氏が赤旗社の戦闘員や関係者、国防科学研究所の科学技術者、「火星17型」ICBMの試験発射に大きく貢献した弾薬工場のスタッフらとともに集合写真撮影会に出席した時のことだ。
金正恩の子供たちにとって、1度でも公に姿を見せるのは十分珍しいことに対し、短期間に2度も公の場に出るのは極めて稀である。また、27日に北朝鮮公式メディアが掲載し写真枚数は15枚以上もあった。これに対し、一部の海外メディアは専門家の言葉を引用して、「これは偶然ではない」と述べた。
同通信によると、黒の皮のコートを着た金総書記が「尊貴な娘と共に撮影場に姿を現すと最大の栄光と熱烈な敬慕の念を熱く噴出させて嵐のような『万歳!』の歓呼の声が沸き起こった」とのことである。娘はこの日は白いダウンジャケットではなく父親に合わせたのか、黒いコートを着て現れていたが、母親の李雪主(リ・ソルジュ)夫人は同席していなかった。
韓国世宗(セジョン)研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)首席研究委員によると、北朝鮮の公式メディアは19日、金朱愛の写真を「親愛なる令嬢」と掲載し、27日の報道では「尊貴な令嬢」と改称したという。記事には、金正恩氏の「最もお気に入りの子」であるとも書かれており、特別な存在であることがわかる。
記事によると、金正恩氏には2010年、2013年、2017年に生まれた3人の子供がおり、1人目は息子で、後の2人は娘だ。最近、金正恩氏と一緒に姿を現した子供は、9歳の金朱愛氏で、北朝鮮も韓国も数え年で呼ぶことに慣れているため、メディアでは10歳と報道されることが多い。
(翻訳・藍彧)