中国の「ゼロ・コロナ」政策の下で人為的災害が頻発し、新疆ウイグル自治区ウルムチ市ではある高層住宅が炎上した際、ビルが封鎖されたため、住民が緊急時に避難できなかった。

 中国公式メディアによると、新疆ウイグル自治区ウルムチ市天山区吉祥苑団地の高層住宅で24日午後8時近く、火災が発生し、10人が死亡、9人が負傷したという。

 公式発表は特に、「吉祥苑団地は感染発生の低い地域で、住民は自由に活動できる」と強調した。しかし、この発表はただちに公衆の激しい批判を受けた。

 多くの地元のネットユーザーがウェイボー(微博)に、吉祥苑団地は「静止状態」になっており、防疫スタッフが住民の避難を阻止し、避難通路がロックされ、、消防士がバリケードで阻まれたため、救援が遅れたなどの詳細を明らかにした。ネットユーザーが投稿した動画には、「(ドアを)開けて、開けて、助けて」と叫ぶ住民の姿が映っている。

 また、吉祥苑団地委員会が21日に発表した通知によると、この団地は陽性感染者が出たため、3日間の封鎖管理を受けることになり、全ての住民に「外出しない」ことを求めたという。ウィチャット(WeChat)の記録によると、防疫スタッフは火災発生後、住民にドアを閉めて家にいるように指示した。

(翻訳・吉原木子)