中国のある女性は、15年間銀行に貯金していた120万元(約2324万円)の預金が、銀行員に盗まれ、ゼロになり、さらに13万元(約250万円)の債務を抱えることになった。
「捜狐(そうふ)新聞」最近の報道によると、この女性、紀さんは普段の生活で、節約して15年間コツコツ貯めた約2324万円の金を銀行に貯金していた。2019年、息子の結婚のために、「縁起の良い日」を選んで貯金を引き出そうとしていたという。ところが、銀行から口座にはすでにお金がなく、さらに250万円の借金があると言われた。
紀さんによると、当時、口座開設を担当した女性銀行員が熱心に手続きをしてくれたが、しばらくしてその女性が離職し、董さんというマネージャーに代わったという。紀さんは銀行から貯金がなくなったと言われた後、すぐに董マネージャーに連絡を取ったが、なんと董マネージャーも忽然と姿を消した。警察が介入して捜査したところ、董マネージャーが口座の金を無断に引き出してギャンブルのチケットを購入し、さらに本人の名義で金融商品を購入していたことがわかった。
記事は、最初に紀さんを担当していた女性は手続きした際、紀さんのクレジットカードや預金情報を知り、その後董マネージャーと共謀して、貯金を盗用して利益を得たと指摘した。しかし、精神的なストレスからか、女性銀行員は入社2カ月で銀行を辞めた。
数回の交渉の後、銀行は過失を認め、大口送金の監督・管理を行う専任スタッフを配置しなかったこと、スタッフが顧客の名前と情報を開示したことを理由に、銀行は59.3万元(約1150万円)を返済し、残額は董マネージャーが負担することとなった。しかし、董マネージャーが全財産を使っても5万元(約100万円)しか賠償できず、紀さんは預金を全額取り返すことは困難となった。
(翻訳・藍彧)