(イメージ / pixabay CC0 1.0)

 チョコレートは、現代の代表的なデザートの一つです。その豊富な種類と形で、男女を問わず幅広い世代の人に親しまれています。

 しかし、多くの方が、賞味期限内にも関わらず、冷蔵庫の中のチョコレートの表面が白っぽく変質して、チョコレート本来の風味や食感が損なわれたり、常温で保管しておいたチョコレートが柔らかくなったり、溶けていたりした経験をお持ちだと思います。

 では、チョコレートはどのように保存すれば良いのでしょうか?そして、チョコレートを賞味するベストなタイミングは「いつ」なのでしょうか?

 今回は、これについて調べてみました!

チョコレートは種類によって賞味期限が異なる

 チョコレートは、製造法や形状によっても分類されますが、賞味期限に関係が深いのは、カカオ分(カカオマス、ココアバター、ココアパウダー)の含有量による分類です。一般的には、「チョコレート」「ミルクチョコレート」「ホワイトチョコレート」の3種類に分類されます。

 日本の規定では、「チョコレート」はカカオ分含有量が35%以上、「ミルクチョコレート」はカカオ分含有量が21%以上で乳固形分が14%以上、茶色いカカオマスとココアパウダーを含まない「ホワイトチョコレート」は、ココアバターの含有量が21%以上含まれているものを指します。

 そして賞味期限は、チョコレートの種類によって異なります。例えば、チョコレートは、ミルクチョコレートやホワイトチョコレートに比べ、様々な抗酸化分子を豊富に含むカカオ分の割合が多いので、比較的に長持ちします。一方、カカオマスやココアパウダーが含まれていないホワイトチョコレートは、カカオの持つ抗酸化成分も少なく、適温での賞味期限は、せいぜい数週間程度なのです。チョコレートのパッケージにも必ず賞味期限が表記されていますが、あくまで目安なので、適切な保存方法ではなかったり、開封済みだったりすれば、賞味期限より早く本来の風味が損なわれ、ナッツやフルーツが含まれていたり、生クリーム成分が多ければ腐ってしまう可能性すらあります。

チョコレートの保存に最適な方法

 チョコレートは非常に繊細な食材で、保存環境の温度や湿度に劇的な影響を受けます。

 多くの人は、チョコレートを冷蔵庫に入れて保存すると思います。しかし、冷蔵庫から久しぶりに取り出してみると、チョコレートの表面が白く変質していることがありますよね。これは、室内と冷蔵庫内の激しい温度差により、チョコレートの液状脂肪が表面に浮いてきた状態です。また、湿度が高すぎる環境では、チョコレート中の糖分が表面の水分で溶け、水分が蒸発すると、チョコレートの表面に白い砂糖の結晶ができることもあります。

 イギリスの研究機関によると、チョコレートの保存に最適な温度は「18℃」であることが判明しました。

 夏場は、室内で保存するとチョコレートが溶けてしまうと言う人もいるかもしれません。室温が高すぎる場合は、冷蔵庫に入れるしかありませんが、しっかり下準備をして冷蔵庫で保存することが大切です。

 ここで、チョコレートの最適な保存方法を紹介します。

 1.チョコレートを湿気が少なく風通しのよい涼しい場所に保管します。温度は約12〜18℃で、湿度は65%以下が最適です。

 2.どうしても冷蔵庫に入れなければいけない場合は、冷蔵庫の中で他の食材の匂いが移るのを防ぐため、チョコレートをアルミホイルで包み、密閉できる箱や瓶に入れてから冷蔵庫に入れましょう。そして食べる時は、冷蔵庫から取り出したチョコレートをしばらく室内に置いて、18℃前後に戻してから食べると、食感や風味が蘇ります。

チョコレートを楽しむベスト・タイミング

 専門家によると、一日の中でチョコレートを食べるのに最適なタイミングは「午前11時」だそうです。

 糖分とカフェインが豊富なチョコレートは、午前中に消耗したエネルギーを補給できるだけでなく、昼食前のデザートとして、食欲促進の効果もあるからです。

 以上、チョコレートに関する豆知識を紹介しました。繊細で美味しいチョコレートを、もっとうまく楽しみましょう!

(翻訳・清水小桐)