フォックスコン従業員の流出が生産に深刻な影響を及ぼした。そのため、アップルはインドの工場を通じて生産の多様化を図る計画を実施している。
現在、米アップルのサプライヤーである台湾の和碩聯合科技(ペガトロン)がインド南部のタミル・ナドゥ州チェンナイ近郊のスリペルンブドゥールの工場で、アップルの仕事を請負い新型スマートフォン「iPhone(アイフォン)14」の生産を開始した。ペガトロンは9月末までに7000人の従業員を雇用し、今年初めからiPhone12の生産を開始した。同社は通常、エントリーレベルのiPhoneの組み立てを受注している。
ブルームバーグによると、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業もインドで9月にiPhone14の組み立てを開始しており、ペガトロンは同モデルをインドで組み立てる2社目となる。
アップルの主要サプライヤーである台湾のホンハイ、ペガトロン、ウィストロン(緯創資通)は、インド当局がこれらの企業に対してインセンティブを与えることに積極的なため、いずれもインドでのiPhone組み立て・生産を増やしている。
また、JPモルガン・チェースのアナリストは以前のレポートで、アップルが2022年末からiPhone 14の生産の約5%をインドに移し、2025年にはiPhoneの生産の4分の1をインドに移す可能性があると書いていた。
インドは、高価なスマートフォンを購入する人が少ないため、これまでアップル製品のターゲット市場にはなっていなかった。しかし、14億人を超える潜在的な人口は、国民の所得とインターネットインフラの成長に連動して、米国のハイテク大手にとって売上拡大の大きな可能性を秘めている。
(翻訳・藍彧)