ティックトック（TikTok）で最近、12歳から18歳の子どもが行方不明になったというコメントが多く寄せられていると、中国国内のネットユーザーの投稿で分かった。
最近発生した少年失踪事件は、武漢市の14歳の少年劉奥成（りゅうおうせい）がゴミを捨てに行ったまま行方不明になり、家族は今も彼を見つけていない。
台湾の有名なタレントである任賢斉（リッチー・レン）さんも先日、行方不明の子供を探している父親に出会い、SNSに投稿してネットユーザーに手がかりを求めた。有名人効果で、多くのネットユーザーが少年児童の行方不明に関心を持つようになった。
中国ネット上で広く知られている事件の1つは、江西省上饒市（じょうじょうし）鉛山県（えんざんけん）のにある全寮制の志遠（しえん）高等学校の高校1年生、胡鑫宇（こしんう、15）が今年10月14日、学校の寮から教室に向かう途中で行方不明になったことだ。両親や学校関係者がキャンパス内の隅々まで探したが、何の手がかりも見つからなかった。
河北省のあるネットユーザーは微博（ウェイボー）で、「数ヶ月前、うちの県で16歳の男の子がおばあちゃんの家から自宅に帰る途中で行方不明になった」と投稿した。
湖南省のあるネットユーザーも「湖南省邵陽市（しょうようし）隆回県（りゅうかいけん）、私たちの小さな県城では、2カ月近くで11人の中学生が行方不明になった」と投稿した。
あるブロガーは、ここ数ヶ月の10代の行方不明者数を統計し、「新型コロナウイルスの濃厚接触者は誰1人も逃げられなかったのに、なぜ行方不明になった子供は1人も見つかっていないのか」とコメントした。
多くのネットユーザーは、「中国で今、国中に監視カメラが設置されており、各地の政府はゼロコロナ政策を厳格に実施し、至る所に関所を設け、健康コードでPCR検査をコントロールしており、市民が急病で病院に行くことさえできないにもかかわらず、各地で大量の少年少女の行方不明事件が発生している。これは決して孤立した事件ではなく、背後には巨大な犯罪組織があるに違いない」と疑問を呈するコメントを残した。
最近、10代の少女の原因不明の失踪が相次いでいることから、中国のネットユーザーの間では、人間の臓器の窃盗や売買との関連を疑う憶測が広がり、ネット上で恐怖が広がり始めている。
広東省のネットユーザーは、「組織的で計画的な犯行のようだ」と述べた。
安徽省のネットユーザーは、「行方不明になったのは健康な青少年ばかりで、本当に臓器売買であるかもしれない。しかもタイミングもこんなに近いし、統一的な目的を持ったグループ犯行のような気がする。このグループは警察に捜査されることを恐れていないようだ。ネットユーザーが暴かなければ、警察は見て見ぬふりをするのではないだろうか」とコメントした。
あるネットユーザーは、「最近各大学が学生に採血を求めているようになったが、これは臓器売買のブラックチェーンに関わっているのか。数年前に武漢市で蒸発し行方不明になった数百人の若者を、警察に通報してもまったく受理してもらえなかった。武漢には中国最大の臓器移植センターがある」と明らかにした。
「できるだけ血液検査をしない方がよい。臓器移植を待っている人とマッチングしてしまうかもしれない。もしかしたら、次に行方不明になるのはあなたかもしれない。気づいたか？今、街中にホームレスがいなくなったのだ」と警告するネットユーザーもいる。
中国メディアでは、ネットユーザーたちの推測を裏付けるような記事もある。
中国の公式サイトでは、今年6月14日に「中国における臓器移植の発展に関する報告書（2020年版）」を発表した。報告書によると、2015年から2020年にかけて、中国は臓器提供数、移植数ともに世界第2位だった。報告書によると、中国人の9割近くが臓器提供のドナーになることを希望しており、その多くは2000年以降に生まれた若者であるという。
あるネットユーザーが中国国内サイトの2021年04月21日付の記事を投稿した。記事によると、江蘇省のある医師が他の人と結託して安徽省で生体臓器を不法に摘出したと告発され、その後1年間の禁固刑を言い渡されたという。同医師は、それが「公式からの派遣だ」と強調して自分の無罪を主張した。ネットユーザーは「公式からの派遣」という文字を赤字で表記していた。
あるネットユーザーは、中国CCTVニュースの報道で河南省に複数の臓器移植センターを設立した動画を投稿し、臓器移植機関は臓器の出所と行き先を社会一般に公開すべきだと強調した。
（翻訳・藍彧）