日本企業は中国のサプライチェーン(供給網)からの離脱を検討しており、潜在的なコストの変化を評価している。新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)発生以来、累積で2000社以上の日本企業が中国から撤退している。
日経新聞18日の記事によると、今夏、ホンダで極秘のプロジェクトが本格化した。中国製の部品を極力使わずに乗用車やバイクを造れないか探る供給網の大規模な再編計画だ。ホンダが車の世界販売に占める中国比率が3割強あり、今後も収益の柱にする方針は変わらない。今すぐ脱中国を進めるわけではないが、中国リスクと正面から向き合うのも、いざという場合への備えを平時から練り上げておくためだ。東南アジアなど他地域から調達した際のコストの試算などを急いでおり、逆に中国で造る車などの部品は中国内で調達する。
サプライチェーン調査会社のオウルズ・コンサルティング・グループによると、家電製品や自動車など主要80製品が中国からの輸入をやめ、日本国内での生産や他の地域からの調達に切り替えた場合、年間13兆7千億円のコスト増になるという。これが個々の製品に反映されると、日本ではパソコンの平均価格が5割、スマートフォンの価格が2割上昇する可能性がある。
これに対し、中国問題専門家の夏一凡氏は、大紀元とのインタビューで、日本の軍事力は中国共産党を抑止することができないため、米国に頼らなければならないと述べた。戦略的に言えば、日本は中国共産党を断固として切り離すべきであり、そうでなければ、必ずその害を受けることになる。しかし、一気に切り離しては経済的な弊害に耐えられない可能性がある。日本の安全保障のために、日本政府には、憲法改正よりも容易な、段階的なデカップリングのロードマップを策定し、合法化する責任がある。
2022年6月まで、中国に進出している日本企業の数は12706社で、過去10年間で最も少なかった。2020年の調査時より940社減少し、上海だけでも200社以上減少した。2012年の14394社より1688社減少している。
(翻訳・藍彧)