中国共産党第20回全国代表大会(第20回党大会)が開催された翌日(17日)、広西チワン族自治区桂林市(けいりんし)興安県(こうあんけん)で大規模な山火事が発生した。しかし、これは第20回党大会にとって敏感時期に当たるため、この事件は当局によって抑制された。
桂林市のポータルサイト「桂林生活網」18日の報道によると、興安県溶江鎮で17日10時20分頃、山火事が発生し、隣接の霊川県(れいせんけん)にまで延焼したという。
ネットユーザーが投稿した動画では、高速道路のそばで、中央分離帯の植木にも飛び火し、複数の箇所が燃えており、付近を通る車は煙の中、炎を避けながら慎重に通っている様子が映っている。燃え盛る赤い炎が風に乗って踊り、もうもうとした煙が空に立ち上がり、山々に充満している。
別の動画では、山火事の濃い黒煙が空を覆い尽す様子が映っている。撮影する男性が「この山火事は本当に恐ろしい!」と衝撃を受けた。
山火事に詳しいネットユーザーは、「火は一昼夜(いっちゅうや)燃え続け、火勢はどんどん大きくなり、興安県から隣接の霊川県と全州県まで延焼した。私は異郷で遊学しており、実家が大火事に見舞われ、とても心が痛んで、とてもつらい!」とウェイボー(微博)で明かした。同ネットユーザーはまた、全国が桂林市の山火事に関心を示し、地元政府がこれを重視するよう呼び掛けた。
しかし、第20回党大会の敏感時期に当たるため、この事件は当局によって意図的に抑圧されている。
関心を呼び掛けるネットユーザーからのコメントが殺到している。
「桂林市の山火事はウェイボーの検索ランキングにのぼらないなんて!」
「私達の桂林市を見てください。山紫水明のところをこのように燃え尽くさせないで、お願いだから、これ以上事件をブロックしないで、検索ランキングに上がらせて!」
「桂林市の山火事は、検索エンジンにかからないようになってるんだけど、恥ずかしいのか?やましい事か?世論に監督されずに、密かに処理するつもりだろう?人命と財物の損失はどうやって補償するつもりか?」
(翻訳・吉原木子)