中国共産党の第20回全国代表大会(第20回党大会)が、楽観できる経済シグナル信号を発表できなかったことに投資家が失望した。投資家による中国資産の売却が強まっていると、ブルームバーグが20日の記事で分かった。
上海証券取引所と深圳証券取引所に上場している中国企業のA株の上位300銘柄の株価指数(CSI300指数)は、今週すでに2%以上下落した。香港ハンセン指数は14年ぶりの安値に近づき、中国の高利回りドル債は7日連続で下落している。オフショア人民元の対ドル為替レートは、2010年8月の取引開始以来、過去最低水準まで下落した。
多くの投資家は、今回の第20回党大会が市場に新たな刺激を与えることを期待していた。しかし、中国共産党指導者がコロナ対策に関する発言や、不動産業界に対する新たな刺激策の欠如が、市場に失望感をもたらした。
北京での新規感染者数が4カ月ぶりの最高値になったことや、政府が重要な経済指標の発表を延期したことも、投資家にさらなる不安を増幅させた。中国の消費者企業の見通しが軟調なため、19日の消費者関連株の下落を招いた。
10月20日正午の終値で、中国の主要3A株指数は小幅に下落し、半日で創業板指数が1%安、上海指数が0.39%安、深セン指数が0.6%安となった。香港ではハンセン指数2.42%安、ハンセン・テクノロジー指数3.42%安となった。
第20回党大会期間中、中国市場に対する投資家の信頼が失われ、ナスダック中国金龍指数は19日に7%以上下落し、過去9年間で最低となった。
(翻訳・藍彧)