第20回党大会前の天安門広場(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国共産党第20期全国代表大会(第20回党大会)の開幕を間近に控え、北京の高層ビルの多くは赤く彩られているが、人通りはまばらで、ひっそりしている。タクシーの運転手は、「今散歩に出かける人は、みな大胆な人だ」と嘆いていた。

 香港紙「明報」13日の記事によると、かつて活気にあふれていた北京の王府井(ワンフーチン)商店街にも、今はいつもの賑わいがないという。多くの店が空っぽで客の姿もなく、店員だけがドアの脇にぼんやり立っていて、通り全体の雰囲気は寂しくなっている。食事の時間帯になっても、レストランの席は1から2割程度の客入りにとどまっている。

 ある焼き肉店の店員は記者に対し、北京市では最近コロナが流行しているため、人の流れが少なくとも半分まで減り、さらに第20回党大会が間近に控えており、「警備も厳重になっている」と語った。

 あるネット予約車の運転手は、乗客と談笑しながら「不景気すぎる」と苦言を呈していた。運転手は、「(コロナが発生した)最初の2年間は何とかやっていけたが、今年は本当に大変だ。以前は1日に約2万円近く稼いでいたが、今はせいぜい約8000円から1万円だそうだ。土日は人があまり出てこなくなった。散歩に出かける人は、みな大胆な人だ」と述べた。

 第20回党大会後に防疫政策が緩和される可能性があるというネット上のニュースに言及した時、この運転手は「それは人々の推測にすぎない」と嘆いた。

 海外の中国語サイトの関連報道では、中国のネットユーザーが、「(コロナは)もうすぐ北京で流行りそうだ。PCR検査は1日に3回必要。それができなければ河北省に移送される。北京の通りはゼロコロナになるだろう」とコメントを残した。

(翻訳・藍彧)