甘粛省臨夏回族自治州で新型コロナウイルスの濃厚接触者を移送する大型バスが25日、追突事故を起こし、4人が死亡した。(ツイッター動画のスクリーンショット)

 甘粛省臨夏回族自治州(りんかかいぞくじちしゅう)で新型コロナウイルスの濃厚接触者を移送する大型バスが25日、追突事故を起こし、4人が死亡した。

 ネットユーザーが投稿した動画によると、甘粛省臨夏回族自治州当局が新型コロナウイルスの濃厚接触者をバスで隔離施設に移送する際中、トラックに追突し、4人が死亡したという。しかし、公式メディアは一切報じなかった。

 ネットユーザーによると、辺境地域で起きたこれらの惨事はあまり知られておらず、人が死んでも統計されないという。

 動画では、追突事故により、バスの先頭は完全に破壊され、車の前部には顔に血まみれとなっている少女が座っている様子が映っている。バスに乗っていた人たちはドンシャイン族(東郷族)のサルタ語を話しているという。

https://twitter.com/i/status/1573825646492778497

 このニュースはウィーチャット(微信)のチャットグループで流された。

 ドンシャイン族はサルタ(Sarta)と自称し中国に居住するモンゴル系民族、大半は甘粛省の臨夏回族自治州およびその周辺、一部が新疆ウィグル自治区、青海省及びび寧夏回族自治区に居住している。

 貴州省でも18日、濃厚接触者を乗せたバスが横転し、27人が死亡する惨事が発生したと中国のメディアが報じた。事件直後、貴州省当局は、バスが横転したことと死傷者数を簡単に報告しただけで、乗客名簿を公表しなかった。貴州省の悲劇はネット上で話題となり、「私たちもあのバスに乗っていた」とネットユーザーから怒号が上がった。

 あるネットユーザーは、「(中国国民が皆その)バスに乗っているようで、逃げ場がなく、最後の最後は、車が壊れ、人が死ぬしかなかった」と述べた。

 甘粛省の交通事故は貴州省の惨事の再現だと伝える海外の中国語メディアがいた。

(翻訳・藍彧)