中国の今年の大学卒業者数が初めて1000万人を突破したことに加え、中国経済の急激な悪化により、大学生の就職が一層困難になっている。
ある専門家が5月に「若者の就職難と中小零細企業の存続難という2大問題」を「仕事する人がお金を払うことで解決できる」と提言し、大きな批判を浴びたことがあった。しかし最近、湖南テレビでインターンシップするのにお金を払う必要があるというニュースが流れた。
あるツイッターユーザーが26日、「湖南ラジオ・映画・テレビ集団(湖南広播影視集団)」からのメールのスクリーンショットを投稿した。投稿では、湖南テレビ局のインターンシップ管理制度によると、毎月インターンシップ管理費500元(約1万円)を支払う必要があり、375元(約7500円)の人身事故保険と100元(約2000円)の新型コロナウイルス保険に加入しなければならない」などと書かれている。
あるネットユーザーはその投稿の下に、別のテレビ局の「無給勤務申請書」を示すスクリーンショットを投稿し、「この無給仕事で十分ひどいことだと思っていたのに!」というメッセージを添えた。
2022年には、中国の大学卒業生は1076万人を超え、卒業生の就職難が社会の関心事の1つになっている。ある専門家が5月29日、大学生の就職難の問題を解決するために、「ペイ・フォー・ワーク(無償奉仕)」を実施すればよいという「提言」を発表した。
同専門家によると、2022年の中国経済には2つの難題がある。1000万人の大学生の就職難、もう1つは中小企業の経営難である。この問題の解決策は非常に簡単である。つまり、大学生はお金を払って働き、企業は教育を強化し、実習生はお金を払って経験を積むことで、企業はキャッシュフローを確保し、大学生は雇用される、ウィンウィンである。
同専門家の提案は多くの人を困惑させ、大きな批判を招いた。でも実は、中国では以前から「アンペイドワーク(無償労働)」が存在していて、今ほど話題に上がらなかっただけだ。
一般市民の徐さん(男性)は、学生のインターンシップを手配する際に、学生にインターンシップ料金を支払うよう要求する学校をいくつか知っていると述べた。つまり、これらの学生たちは職場でインターンシップしている間、給料がないだけでなく、インターンシップ中に学校にお金を払わなければならない、でなければ卒業証書がもらえない。これらの学生たちも「お金を払って仕事をしている」。彼の知る限り、このような学校はたくさんあり、しかも近年始まったわけではなく、長年続いており、ただ、表に出さないだけだ。
(翻訳・藍彧)