複数の警察が街の中に歩いている若い女性に対し、執拗にトウガラシスプレーを噴射している(イメージ:フェイスブック動画のスクリーンショット)
10月20日、香港市民は香港九龍区で「反送中」デモを行った。35万人以上の香港市民が参加し、警察の暴力を抗議した。
当日夜、ネット上に一つの動画が公開された。複数の警察が街の中に歩いている若い女性に対し、執拗にトウガラシスプレーを噴射した。トウガラシスプレーの「シャワー」に怯える女性は、じっと立っているだけだ。
数分後、一人の市民が警察のところからこの女性を引き離し、他の市民が水でこの女性の顔を洗った。この市民の救助行動に対し、警察は何もしなかった。
警察はこの女性を逮捕する意図がなかったが、どうして彼女に対し長い時間トウガラシスプレーを噴射したのか。警察という地位を濫用した遊びなのだろうか。トウガラシスプレーは致死的な武器ではないが、人の身体に対し様々な悪影響があるから、危険な武器だ。このような危険な武器を、犯罪者ではない一般市民に対して使用することは違法なことであり、倫理観に悖る残虐な行為に他ならない。
この出来事のついて、ネット上で香港市民は「現在、香港の警察はすでに法律から逸脱している」とコメントした。
*トウガラシスプレー(ウィキペディアにより):
トウガラシスプレーは、刺激的な薬品であり、目の痛み(一時的な盲目)・呼吸困難・鼻水・せき・皮膚の灼熱感などの症状を引き起こし、場合によっては数時間持続する。ロサンゼルス・タイムズは1995年6月に、トウガラシスプレーの警察使用によると思われる死者が1990年以降少なくとも61人に上るとの発表をした。過剰な噴射を受けて呼吸困難等を引き起こしたための死である可能性がある。アメリカ軍のアバディーン研究所は1993年にトウガラシスプレーが突然変異を誘発する影響、発癌性の影響、増感、心血管で肺毒性、神経毒性などの致死的な作用を引き起こすことがありうると発表した。
(翻訳・黎宜明)