中国の長江流域はこのほど、1961年以来の深刻な干ばつに見舞われている。今年の夏から秋にかけて洞庭湖(どうていこ)の水位がメートル単位で下がり続け、湖南省の多くの場所で飲用水の供給がひっ迫し、水汲みが緊急事態になっている。
湖南省水資源局が発表した干ばつ予防と救済作業に関する特別報告によると、同省の122の県、市、区はすべて中程度以上の干ばつに達し、そのうち116は重度以上、97は特大に達したという。中程度、重度、特大の干ばつはそれぞれ同省の面積の98%、84%、43%を占めている。また、今後10日以内に、同省のほとんどの地域でほぼ雨が降らず、深刻な干ばつの地域範囲が拡大し、中小河川が枯れる可能性は増えていくだろうと予測された。
湖南省の干ばつ予防当局によると、21日午前8時現在、洞庭湖の城陵磯(じょうりょうき)観測所での水位は19.89メートルとなり、平年同期より7.56メートル低くなり、前日午前8時の水位より0.16メートル下回った。同観測所の水位が今週末に19.65メートルに下がるだろうと予測された。
現在、邵陽市(しょうようし)、常徳市(じょうとくし)、張家界市(ちょうかかいし)、湘西(しょうせい)トゥチャ族ミャオ族自治州を中心に、同省内14市区、73県では、干ばつで飲料水が不足になっている。
(翻訳・徳永木里子)