中国共産党はインターネットをコントロールしようとしている。(希望之声より)

 心理社会学の専門家で研究者、エッセイストでもあるジョン・マック・グリオン氏は21日の英文エポックタイムズの記事で、中国共産党は世界のインターネットを支配しようとしているが、技術的には不可能だと述べた。しかし、他の国や大手テクノロジー企業が中国共産党のやり方に賛同すれば、世界のインターネットは中国共産党のインターネットに似たようなものになる。

 グリオン氏の記事の抜粋は下記の如く。

 中国共産党はインターネットをコントロールしようとしている。これは大げさで恐怖を煽るように聞こえるが、紛れない事実である。中国政府機関が毎年、「世界インターネット会議」を開催している。習近平氏の言葉を借りれば、この会議は「グローバルなインターネットの発展と管理」に焦点を当てたものだ。今年は7月に行われた。

 中国では、国民は非常に厳しく監視されている。人々のネット上での活動、つまりネットショッピング、レビュー、オンライン検索はすべて徹底的に検閲されている。習近平氏は今、すべての政府が同じように国民を検閲する世界を作ろうとしており、そのために世界インターネット会議を開催しているのだ。

 中国共産党は技術的にインターネットを支配することはできないが、脅迫や誇張を通じて、その問題思想を広めることができる。より多くの国や影響力のある技術界の大物が中国共産党のやり方に賛同すれば、世界のインターネットは中国共産党のインターネットのようになり始める。

 たまたまアメリカでこの記事を読んだ人だったら、何も心配することはないと思うよね?間違っている!中国に住んいなくても、彼ら(中国共産党)はあなたの個人情報の監視・コントロール、オンライン活動の追跡、言論の検閲などができるのだ。

 これは圧倒的に人気のある検索エンジンであるグーグルを思い出させる。現在、インターネットユーザーは44億人で、そのうち40億人がグーグルを利用している。ジャーナリストのアラン・マクラウド氏は、グーグルが現在、元中央情報局(CIA)の捜査員であふれていると指摘した。なぜ?簡単に言えば、「政治的に非常に敏感な領域で働くこと」だ。これらの社員は、私たちユーザーが「画面上や検索結果で」世界をどう見るかに直接影響を与える。

 一部の元中央情報局捜査員はグーグルの信頼とセキュリティー部門で働いており、許容できるコンテンツと望ましくないコンテンツの区別に努めている。グーグルで検索すると、この部門は画面に表示される(表示されない)コンテンツを決めている。

 グーグルはユーザーの履歴を監視し、故意に人々を誤って誘導する会社だ。ユーザーのオンライン活動を「クッキー(cookies)」と呼ばれるプログラムで追跡する。クッキーは侵入性が高く、位置情報をオフにしても、追跡することができる。2021年3月、グーグルは侵入性「 クッキー 」の使用停止を約束した。しかし、1年以上経った今でも、この約束は完全に履行されていない。グーグルは、ユーザーを追跡するための「プライバシーを保護する」方法を見つけようとしているのだと、我々が信じている。

 中国共産党のインターネット統制の話に戻そう。インターネット上の支配者に関して言えば、良い選択肢はないというのが実情だ。北京であれ、グーグルのようなハイテク企業であれ、スパイ行為や工作は避けられない。グーグルは中国共産党と同じくらい悪いのか?いいえ、もちろんそんなことはない。しかし、それは公正で良識の「輝かしい手本」ではない。

(翻訳・藍彧)