重慶市雲陽県の龍背石(ネット写真)

 中国の四川省、重慶市、湖北省など6省・市が高温・干ばつの影響で、耕地と市民の生活用水の供給に影響を及ぼしている。

 中国複数のメディアは17日、中国の中央気象台が朝6時に引き続き赤色(注)の高温警報を発令したと伝えた。これは、中央気象台が発した6日連続の赤色高温警報で、28日連続の高温注意報である。

 中国の中央政府水利部情報センターは、16日から21日にかけて、全国の降雨は主に西北中部・東部、華北、黄海、東北中部・南部に集中していると予想している。しかし、長江中・下流域や南部の洞庭湖、鄱陽湖、太湖の水位は低いままであり、長江流域の渇水状態は急速に進行し、今後もその状態が続くと思われる。

 11日の統計によると、四川省、重慶市、湖北省、湖南省、安徽省、江西省など6省・市の967万ムーの耕地に干ばつの影響が及び、83万人と16万匹の大型家畜が干ばつによる給水の影響を受けているとのこと。

 その中で、四川省は最も深刻で、34.27万人の飲用水が影響を受け、干ばつのため家畜の飲用水が6.52万頭困難である。重慶市の7つの河川が枯渇し、1つの貯水池が干上がり、476の電気井戸の出水が不足し、27.6万人、8.24万頭の大型家畜の飲用水が影響を受けている。

 農業部門の統計によると、15日まで、湖北省の595.8万ムーの農作物が干ばつの影響を受けているという。恩施市(おんしし)、黄石市(こうせきし)、襄陽市など8つの市・州、36の県・市・区、233の行政村、21226人に水を確保するために緊急送水を行わなければならなかった。

 四川省や重慶市の初物米は、持続的な少雨と水分不足により結実率が低下した。

 江の中・下流域に位置する中国南部の初物米は高温と熱害により穂の形成に影響が明らかに及んでいる。

 鄱陽湖の干上がりは渡り鳥など生態系に悪影響を及ぼしている。

 注:中国の警戒信号のレベルは、一般的に気象災害がもたらす危害の程度、緊急度、展開状況に応じて、Ⅳ(一般)、Ⅲ(軽度)、Ⅱ(重度)、Ⅰ(特に重度)の4段階に分けられ、青、黄、オレンジ、赤の順に表示される。

(翻訳・藍彧)