選挙集会で支持者と話すドナルド・トランプGage Skidmore、CC BY-SA 2.0 via flickr

 米連邦捜査局(FBI)が8日、トランプ前大統領の別荘「マール・ア・ラーゴ」を捜索したことを受け、トランプ氏が再び公職(米大統領)に就く資格を失う可能性があるのではないかという議論が急浮上した。

 情報筋が米CNNに語ったところによると、FBIによるトランプ氏の家宅捜索は、退任後に行った機密文書を含む大統領記録の取り扱いに関連するものだという。

 ヒラリー・クリントンの2016年大統領選挙チームで首席弁護士を務めたマーク・エリアス氏は、FBIの家宅捜索の結果、トランプ氏が公職に就けなくなる可能性があることを明言した。

 エリアス氏は、『合衆国法典』第18条第2071節のある段落で書かれている内容を特定した。「このような記録、訴訟、地図、書籍、書類、紙、またはその他のものを保管し、故意・不法にこれらの物品を隠す、除去、破壊、抹消、偽造または破壊した者は、本タイトルに基づいて罰金、または3年以下の懲役、またはその両方を科される」「その職務を失い、合衆国内の公職に就く資格を失う」。

 ハリー・リットマン元米連邦検事は、米国司法省が調査していると思われる大統領記録規定について、エリアス氏が「重要な見解」を示したと主張した。

 トランプ氏は、FBIが家宅捜索したことを明らかにする際、それは裁判所の不正行為、司法制度の武器化、そして私の2024年の大統領選への参加を阻止するための過激な左翼民主党による攻撃であると述べた。 

 トランプ氏の盟友も、今回の家宅捜索は、2024年大統領選挙へのトランプ氏の出馬を阻止するのが目的だったという疑念を表明している。

 FBIの家宅捜索に対して、多くの共和党員が強く反発している。

 トランプ氏に代わり、共和党のトム・コットン上院議員やジョー・ケリー上院議員は司法省を強く非難した。

 ホーリー議員は今回の捜査を「民主主義の規範と法治に対する前例のない攻撃だ」と非難した。

 共和党のチャック・グラスリー上院議員は9日、声明を発表し、「昨夜に何の説明もなされずに前米国大統領の自宅への不可解な捜査は、FBIと司法省への信頼をさらに失わせるだけだ」と述べた。

(翻訳・藍彧)